「口の堅い人」が信頼できる理由(ワケ)とは

2019年05月05日 06:00

書籍内の画像より引用

私たちが住んでいる社会には「完全」なものなど存在しません。多くの場合は「不完全さ」を許容することが大切です。そして不完全であっても「自らの責任である」という意識をもっていなければいけません。

その意識が欠落すると、「あれはあの人の責任」という甘えが出てきてしまいます。この甘えは自分の目を曇らせてしまいます。今回は、拙著波風を立てない仕事のルール』(きずな出版)のなかから関連するエッセンスを紹介します。

■あなたの責任をとるのは誰?

もし、「上司が最後は責任をとってくれるはずだから」と考えていて、上司が何もしてくれなかった場合、あなたはどうなるでしょうか。客観的に考えれば、責任の矢面にいるのは最初からあなただけなのです。もともと、上司が責任をとってくれるのであれば、最初から部下に任せることなどしません。

「こんなはずじゃなかった」とならないためにも、「すべての責任は自分がとる」、という強い意思が必要です。これは言い方をかえれば、「何事にも責任を負う覚悟がある」という意味にもなります。

2012年12月の衆議院議員選挙で、当時与党だった民主党が大敗しました。8人の現役閣僚が落選する歴史的な大敗です。この直後、民主党内では野田佳彦総理(当時)や党の責任だと批判する発言が目立ちました。

これらの発言の多くは他責(自分は悪くなく他に責任がある)発言でした。国会議員は公人ですから社会に対して大きな影響力を持っています。その公人が落選した責任を他人に転嫁する姿勢は、有権者の視点で見ていても見苦しく恥ずかしいものでした。

そのような中、岡田克也副総理(当時)が「選挙は、最終的には自分の責任。執行部や他人の責任にするところから改めないと、この党は再生できない」と発言しました。私は、その通りだと思いました。

実際に同じ民主党でも実力者といわれている人たちは当選しています。落選した民主党候補者からすれば、彼らなりの言い分があるでしょうが、客観的に見れば、有権者から自分が支持をとりつけられなかっただけです。

そのような他責発言をする人物は、そもそも当選したのも「執行部のおかげ」だったことになります。その人物自身の力ではないことを、自分で暴露しているようなものです。自分に覆いかぶさってくる責任を自分で片付けられないのであれば、あなたは自分の成功を自分で手に入れることが出来ない人間だと公言していることになります。

■あなたは口が堅いですか?

あなたが会社員であれば、組織内での振舞いが大切になります。会社という集団で警戒心、敵対心、嫉妬心などを持たれないことが重要なのです。では、そのためにはどうすればいいでしょうか。それは、「信頼される」ことです。

なにか嫌なことがあっても「あいつがそういうなら仕方ないな」とか「今回の件はまいってしまったけど、彼がやったのなら仕方ないな」という土壌を作っておくことです。この信頼を勝ち得る大きな条件の1つに「口が堅さ」があります。

私の知人で「口がめっぽう堅い人」がいます。他人の秘密に必要以上に踏み込んだり、呑みの席で他人の噂話をしたりするようなことは一切ありません。人間は他人の秘密を知れば知るほど、ついつい暴露したくなるものです。この誘惑に負けるようでは、「信頼を得る」ことなどできません。

「自分は口が軽い」と戒めるだけでも効果がありますので日頃から意識しておくことが大切です。さて、あなたの会社での評価はどんな感じですか?

尾藤克之
コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員
※12冊目となる『波風を立てない仕事のルール』(きずな出版)を上梓しました。

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尾藤 克之
コラムニスト、著述家、明治大学サービス創新研究所研究員

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