丸山騒動が映し出すもの:ロシアに忖度する人たち

2019年05月17日 20:30

どっちが酔っ払いなのか

丸山穂高議員の失言騒動がまだ続いている。今回の失言騒動は丸山氏の悪酔いが原因なようで、そういう意味では丸山氏の失言は「酔っ払いの戯言」と言える。

丸山氏ツイッターより:編集部

国会議員が飲酒してはならないという決まりはないし酔っぱらってはならないという決まりもないが、丸山氏はアルコールが入るとどうも自己制御が出来なくなる性質のようで一部では「アルコール依存症」ではないかと指摘されている。

自己制御出来なくなっていたため「戦争」発言が飛び出したと思われるが、もちろんこれは擁護の理由にならない。ただ「戦争」発言が「酔っ払いの戯言」であることは記憶されて良い。

偶然、この騒動の前後に立憲民主党所属議員たる蓮舫氏が小型無人機等飛行禁止法の改正に伴い報道目的に限り小型無人機が自衛隊・在日米軍基地上空を飛行することを認める対案を示した。

筆者は立憲民主党の安全保障政策に説得力を感じたことは一度もないが、蓮舫氏が示した対案に関しては唖然とするしかない。この対案が示された後、これまた偶然、サウジアラビアで無人機を使った攻撃が報道され蓮舫氏が示した対案が如何に現実離れしたものかが証明された。このことについては早速、アゴラでも取り上げられている

「蓮舫案提示→サウジアラビアで無人機による攻撃」の流れがまさに「漫画」であり、当惑するしかない。

ここ数日間で外交・安全保障を巡りどう反応して良いのか困る情報は流れ過ぎている。

さて、丸山氏の「戦争」発言は「酔っ払いの戯言」なわけだが、蓮舫案はどうだろうか。

「戦争」発言と蓮舫案を並べてみれば「どっちが酔っ払いなのか」と言いたくなる。

もちろん蓮舫案は「酔っ払いの戯言」ではないけれど「酔っ払いレベルの戯言」と評しても良いだろう。

ロシアへの忖度と野党の自滅 

丸山氏が「戦争」発言した相手はあくまで日本人(元島民)であることを忘れてはならない。

決してロシア高官相手に放言したわけではない。丸山氏の発言を受けて領土返還交渉への悪影響、要するにロシア側の心証を害するのではないかという批判があるが、そもそも北方領土問題でロシアが好意的反応を示したことなど数えるぐらいしかないのではないか。それですら単なるポーズの可能性が高い。

丸山氏を批判したいがために勝手にロシアの考えを想像していないか。丸山批判者はロシアに忖度していないか。日本国内の分裂が領土返還交渉にプラスに働くわけがない。丸山批判者は少し冷静になるべきである。

野党もおかしい。丸山氏が所属していた日本維新の会はともかく例えば立憲民主党の福山哲郎幹事長は「論外だ、コメントするに値しない」と述べているが、どうしてコメントしないのか。

立憲民主党YouTubeより:編集部

意地悪な人間ならば「コメントが出来る知見がないだけではないか」と言うかもしれない。福山幹事長に限らず枝野代表も他人の意見を切り捨てることが何か「気骨ある政治家」と思っている節があるが、単に独善なだけである。

見逃せないのは福山氏は丸山氏を「議員辞職に値する」と言い切っているところである。国会議員の「言論の自由」は可能な限り尊重されなくてはならないし、丸山氏はなんといっても「野党」議員である。与党議員ではない。丸山氏は日本維新の会の一員として幾つかの法案で自公政権に同調したけれどやはり「野党」議員である。

与野党問わず国会議員である以上、発言に品位は求められるが与党と野党は同等ではない。野党の「言論の自由」は与党より保障されなくてはならないのは明らかだろう。

しかし福山氏にそんな視点はないようである。野党が野党の「言論の自由」を狭めている。それは「野党の自滅」に他ならない。

「議論の阻害要因」は何か

丸山氏が「戦争を知らない」から今回の失言に至ったという意見もある。

似てると時おり言われるのですが…。「戦争を知らない」世代として(アゴラ:音喜多駿氏)

「戦争を知らないから戦争を軽くみる、好戦的になる」という意見は耳目を引きやすいものである。しかし、どうだろうか。「戦争を知らない」から「戦争を軽くみる」「好戦的になる」のだろうか。

例えば第二次世界大戦を引き起こしたアドルフ・ヒトラーは第一次世界大戦の従軍経験者だった。ヒトラーは「司令官」の地位ではなく文字通り一兵卒として最前線で戦争に参加した。このヒトラーの例を見ても戦争を経験したものが平和主義者になるとは限らない。何よりもおよそ政策論争において「知らない」という表現は好ましくない。責任回避に使われる可能性がある。

外交・安全保障政策に関しては言えば我々日本人に必要なのは党派を超えて目標を共有し建設的な議論を成立させることである。今は議論の参加者が相手の反論を真摯に聞かず一方的な主張をしているだけである。

そして建設的な議論を成立させるためにも「議論の阻害要因」について検証しなくてはならない。

外交・安全保障政策を論じると必ず「憲法9条」が話題になるが、憲法9条の存在は議論の阻害要因になっていないか。例えば「憲法9条があるから日本は平和である」という意見は議論の活性化に繋がるだろうか。

今一度、過去の外交・安全保障政策の議論を検証してみるべきだろう。そこから北方領土問題の解決の糸口も見つかるはずである。

高山 貴男(たかやま たかお)地方公務員

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