ネット世代から考える本当の保守と丸山穂高議員の発言 --- 大橋 智洋

問題となっている、丸山議員の発言。
40歳の私がネット世代と言えるかは微妙ですが、ネット環境から検証してみます。

衆議院インターネット中継より:編集部

実は、私は、ネット上でのコメント機能が出だしたころから非常に違和感を覚えたことがあります。
ヤフーコメントやフェイスブックでの機能などです。もちろん、これらの会社が悪いというわけでは毛頭ありません。私も大変お世話になっています。問題はこうした機能の使い手としての成熟度です。

特に、外交関係の記事でのコメントにこのようなものが多く出てきていました。

「そんな国は滅ぼしてしまえ」

「もし、敵国が攻めてきたら、俺守ってやるぜ」

「攻められる前に先制すべし」

…などなど。勇ましい発言は確かにカッコイイですね。こうした発言がとても増えてきました。一見頼もしく感じる方もおられるかもしれません。

極めて理解しようとして考えたとして、記事の内容によっては軍事力を背景に日本も備えないといけないという意味合いにもとれるのかもしれません。

しかし、問題の本質はそこには設定していません。
先程例に出したコメント

「もし、敵国が攻めてきたら、俺が守ってやるぜ」で言えば、万が一そのようなことがあったとして、本当に「俺」は「守る」のか。

答えはおそらくNoです。きっとそこに、「俺は」はいないはずです。こういう人ほど、家で隠れているような気もします。

もっと言えば、国を守る気持ちというものは、家族や郷土への気持ちから出てくると思っています。家族や地域を大切にできない人が、いざというときに「国」だけを守る、ということはありえないと考えています。

つまり、ネット環境というものは、使い方を間違えると、言葉に重みが軽んじられ、このような単なる「批評家」を生みやすくしています。

そこで件の丸山議員の発言。
きっとこの方も批評家、評論家の類なんだろうと思います。戦争を煽る発言は問題外であるだけでなく、万が一戦争が起こったとして、そこにご本人はいないことが大前提です。

勇ましいことを言うのが保守ということではありません。本当の保守というのはそういうことではなく、自らの身近な問題から祖国を考えていける人ではないでしょうか。そして勇ましいだけではなく、他人事ではなく自分事として考えていける人ではないでしょうか。わがまち枚方にはそういう議員さんがおられます。

政治の劣化は、社会環境にも影響を受けます。
私たちも頑張らないと。

大橋 智洋 前枚方市議会議員
大阪市立大学法学部卒業後、法務省で保護観察官として少年非行問題や仮釈放審査に関わる。その後枚方市議会議員2期8年務め現在40歳。無所属。