この国の大人は自由に歌って踊ることまでダメ!と言うの?

2019年05月26日 06:00

Photos by K.Bito

街のイベントに向けて練習を重ねる、歌とダンス命!の中学生・カナ。ダンス好きの親友にちょっと変わった仲間も加わり、男子たちの注目も集まって順調に準備を重ねる…。しかし、その前に、JASRACの巨大な壁が立ちはだかる!

今回は、『音楽を取りもどせ!コミック版 ユーザーvs JASRAC』(城所岩生【著】、山口クミコ【イラスト】、みらいパブリッシング)を紹介したい。

本書は『ASRACと著作権、これでいいのか』(ポエムピース)、『音楽はどこへ消えたか?』(みらいパブリッシング)の2冊をよりわかりやすくコミック調に仕上げた作品である。

著者とイラストレータの簡単なプロフィールを紹介する。城所さんは、国際大学グローバルコミュニケーションセンター(GLOCOM)客員教授、米国弁護士。山口さんは、『呪いんぐTABASA』にて秋田書店よりデビュー、多数イラストを発表している。

さて、文化庁は、ダウンロードを全面的に禁止する著作権法改正案をとりまとめたが、了承が得られず、今国会への提出は見送られた。スマホの画面を撮影するスクリーンショットも、侵害コンテンツが写っていれば違法になるなど、われわれが日々行っている情報収集活動まで萎縮させかねない改正にネットユーザーが反発したためである。

書籍内より引用。

著作権がなぜ今注目されているのか。まず、著作権とは著作権者の利益を守る権利のこと。現代ではすべての人が著作権に関わり侵害するおそれが高まっている点にある。

著作権法は、著作権者の利益を守りつつ、皆が公正に著作物を利用できるようにすべきと定義している。現代では老若男女全員に関わってくる重要な問題である。

日本の著作権法は諸外国に比べても厳しいと言われている。城所さんは、日本の著作権法は諸外国に比べると厳しいとしている。そのうえで、英米には公正な利用であれば「許可なしでも著作物を使える」規定があることを示唆する。検索サービス技術は日米同時に生まれたが、日本には規定がなかったためアメリカ勢に制覇されてしまった。

城所さんは、日本の著作権法改革を進めるため、日々活動をしているが、著作権に対する動きや、世間での認知を鑑みた結果、本書の出版を思い立ったそうである。本書では、日本の著作権法運用の現状についてわかりやすく解説されている。

[本書の評価]★★★(75点)

【評価のレべリング】
★★★★★「レベル5!家宝として置いておきたい本」90~100点
★★★★ 「レベル4!期待を大きく上回った本」80点~90点未満
★★★  「レベル3!期待を裏切らない本」70点~80点未満
★★   「レベル2!読んでも損は無い本」60点~70点未満
★    「レベル1!評価が難しい本」50点~60点未満
星無し  「レベル0!読むに値しない本」50点未満
評価のレべリングについて

尾藤克之
コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員
波風を立てない仕事のルール』(きずな出版)を上梓しました。

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尾藤 克之
コラムニスト、著述家、明治大学サービス創新研究所研究員

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