ここは素直に「維新の音喜多です」と言った方がいいのでは

ご本人は、あたらしい維新、と言いたいようだが、折角維新の方から声を掛けてくれたのだから、感謝の念を籠めてここは大きな声で、維新の音喜多です、と挨拶された方がいい。

馬場幹事長、下地氏らも出席した音喜多、柳ヶ瀬両氏の記者会見(編集部撮影)

維新にとって正念場にもなりかねない参議院東京選挙区から維新の公認候補として立候補することになったのだから、維新の名を穢さないように、まずは立派な成績を残すことを第一に考えるべきだろう。

偉いのは、都議会議員の職を擲って維新の公認候補として比例区から立候補することを決意した柳ケ瀬さんである。

都議会で孤立しそうだった音喜多さんと同一会派を組んで、音喜多さんの政治活動の支えをしてくれた上に、音喜多さんが北区の区長選挙に立候補する時もバックアップしてくれたようだ。
区長選挙に敗れて、手を切られてもおかしくないのに、柳ケ瀬さんは義理人情に篤い人のようで、音喜多さんを維新から参議院選挙に立候補させようとを熱心に口説いていたようだ。

大阪の維新の間では異論もあったようだが、下地氏の働きもあって音喜多さんは維新の公認候補として参議院選挙に立候補出来ることになったのだろう。

節操がないとか、政治家として何をやりたいのか分からない、などという批判が噴出するであろうことを覚悟して、あえて音喜多さんを東京における維新の尖兵として位置付けてくれたのだから、音喜多さんは柳ケ瀬さんや維新の執行部の皆さんに感謝の意を表明された方がいい。

幸い大阪では維新が堅調なようだが、東京方面では維新はまだ数の内に入っていない。
音喜多さんは味方はそれなりにいるだろうが、あちらこちらで周りと衝突してきたようだから、敵も多いはずだ。
そういうことを承知で、音喜多さんを参議院東京選挙区に担ぎ上げるのだから、維新は結構懐が広いのかも知れない。

維新のために力を尽くしてこそ、音喜多さんの道は拓けてくる、と思っておかれるのがいい。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2019年6月4日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。