TELL ME WHAT YOU THINK. その心は...

こんにちは、東京都議会議員(町田市選出)のおくざわ高広です。

お気づきになった方もいるかもしれませんが、ブログのバナーとタイトルを変更しました。

きっかけは、先日視察に伺ったシンガポールで目にした、こちらのメッセージ。都市計画への意見募集をしているコーナーに大きく掲げられた

Tell us what you think.

雷に打たれたような感覚でした。

実は、この言葉の中には、私が人生において最も重要だと考えている2つのポイントがはいっています。一つは政治理念、もう一つは自分への戒めなのですが、以下、詳しく。

政治理念としての TELL ME WHAT YOU THINK.
私が政治家を志したのは、「政治が嫌いだから」という一見すると矛盾する理由からなのですが、その心を自分なりに紐解いていくと、「これからの社会を変える主体は政治家ではなく、そのまちに暮らす住民一人ひとり」だと考えていることに最近になって気づきました。

昭和の時代は官僚が引いたレールをがむしゃらに走ることで爆発的な発展を遂げました。平成の時代は、政治主導の名のもとに民間の感覚で社会をリードしようとしたものの、根本的なところで価値観の転換を図れずに、停滞してしまいました。というよりも、社会の変化に政治や行政がついていけなかったと言った方がいいかもしれません。

では、令和はどうか。一言でいえば民間主導の社会変革。時代の最先端を走る民間企業のノウハウや、課題にいち早く直面する一人ひとりの住民感覚を、最大限引き出し、活かしていくために、政治家が黒子になって行政のあり方をアップデートしていく時代になると考えています。

小泉純一郎・元首相が「民間でできることは民間で」の掛け声のもと戦った郵政選挙から早14年がたちましたが、一部の民間の声が強くなり、本当の意味での民間主導には向かっていないのではないかと思っています。社会で何が起きているのか、政治家が民間の中にどんどん入っていって、一緒に答えを探していくような動きをしていきたい。その政治理念を

TELL ME WHAT YOU THINK. 

”政”と“民”の間にある新しい答えを

という言葉に表現しています。

自分への戒めとしての TELL ME WHAT YOU THINK.

上記のような理念を書いておきながらお恥ずかしいのですが、なかなか人の意見に耳を傾けるのは苦手で、考えが違ったりすると、話をさえぎって自分の話ばかりしまうことが多々あります。また言葉遣いが乱暴なので、高圧的な態度になってしまいます。そのたびに、またやってしまった~と後悔するのですが、何度も繰り返してしまいます。

私のように、自分の言いたいことを好き勝手に言える人は少ないわけで、特に、今は政治家という立場ですから、私が我を出せば、相手はより一層ちぢこまってしまうと分かっていながら、ほんと未熟です。

そんな自分への戒めとして、まずは相手の話を聞きましょう、その上で自分の考えを伝えましょう と言い聞かせるために、このメッセージを掲げることにしました。37歳にもなると、人から注意されることも減りますが、先日ちゃんと注意(助言)をしてくれた人がいて、本当にありがたいことだなと感謝しきりでした。

自分の姿を自分で見ることはできないけれど、理想の姿をいつも思い描き、掲げていれば、進む道を正してくれる人も現れて、いつかたどり着けるのではないかなと思う次第です。

当選させていただいてから早2年が経とうとしています。最近になって、これからも政治家を続けたいと心から思えるようになりました。だからこそ、自分の目指す社会像と実行プラン、そしてあるべき政治家像を明確に示したうえで、活動していきたいと思います。引き続きのご指導・ご鞭撻のほど、よろしくお願いします。


編集部より:この記事は、東京都議会議員、奥澤高広氏(町田市選出、無所属・東京みらい)のブログ2019年6月9日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はおくざわ高広 公式ブログ『「聴く」から始まる「東京大改革」』をご覧ください。