視覚障害者向けCDに誤データ:愛知選管のミスはなぜ起きたのか

2019年07月12日 14:00

愛知選管のマスコット「イッピョウくん」(ツイッターより:編集部)

朝日新聞が「愛知選管、視覚障害者向けCDに誤データ  参院選めぐり」と報じている。

愛知県選挙管理委員会が視覚障害者向けに選挙公報を読み上げたCDを作成したが、比例代表の候補者リストが今回のものではなく3年前のリストだった、というのが記事の内容である。

愛知選管サイトには、比例代表選挙の情報として「名簿届出政党等の名称及び略称」「名簿届出政党等の名称及び名簿登載者氏名」「選挙公報」が、すべてPDFで掲載されている。

候補者リストは「名簿届出政党等の名称及び名簿登載者氏名」に掲載されている。このPDFをダウンロードして、Acrobat Readerの読み上げ機能で読み上げれば、選管のミスの根本原因がわかる。次のように読み上げるのだ。

愛知選管サイトより

文書のタイトルを読んだ後、「ふりがな」「参議院名簿届出政党等の名称」「れいわ新選組」「しんせんぐみ」「しゃかい」「社会民主党」……「ふりがな」「略称」「しゃみんとう」「社民党」「りっけん」「立憲」……。

次に候補者欄の情報として次のような読み上げが続く。「http://www.a-koike.gr.jp/」「https://www.akaike.com/」……。しかも中途半端に「koike」は「こいけ」、「akaike」は「あかいけ」と読む。最後に候補者名を読み上げていく。

確かに名簿全体を読むのだが、日本共産党は略称として共産党を用い、候補者の筆頭は小池晃というように構造立てては読み上げない。左から右に順番に読むわけでもない。政党名と略称の読み上げ順もなぜか違う。

このように、音声だけではどの政党がどのような略称を用い、どんな候補者がいるかまったくわからない。だから、視覚障害者には別にCDを用意しようということになったのだろう。

サイトに掲載する情報が表形式の場合、構造立てて読み上げられるように配慮するのはウェブアクセシビリティの第一歩である。愛知選管がウェブアクセシビリティの基礎を守れば、スマートフォンやパソコンでの音声読み上げ機能が利用できる視覚障害者は、それだけで情報が取得できたわけだ。

まだ投票日までには日数がある。至急選管サイトを改善して欲しいものだ。

山田 肇

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