安全保障:中チャン。参議院議員選挙スペシャル

2019年07月12日 16:00

中チャン。参議院選挙スペシャル。
8日目は安全保障です。

北朝鮮は核開発・ミサイル開発を、中国が軍事費を毎年増大、ロシアが北方領土を軍事拠点化しようとしている。
このように、我が国を取り巻く環境は実に厳しいものがあります。

北朝鮮の核開発問題はアメリカと手を組む以外にありません。ただ、最悪なのはアメリカがアメリカに届く中距離弾道ミサイルの開発を中止することで、手を打つことです。そうなれば北朝鮮が核保有国になってしまう可能性があるので、ここはアメリカとしっかり組む以外にありません。

中国の軍事費は四半世紀25年以上にもわたって膨張の一途です。これは明らかに日本を含めた周辺諸国の脅威となっています。

今年の中国国防費は約19兆8千億円(1兆1898億元)で、日本の軍事費が5.2兆円ですから、その4倍にあたります。

20年前の2000年と比べると、なんと10倍にもなっていて、これを背景に南シナ海では中国による現状変更が数々行われてきました。

2000年   10倍    2019年
約1210億元  →    約1兆1898億元

軍事力に劣るフィリピンは、1992年のフィリピンからの米軍撤退の虚を突いて1995年にミスチーフ礁(美済礁)を中国が占拠しました。同様に、ベトナムは1974年に西沙諸島全域と南沙諸島のジョンソン南礁を占領されました。それまでフィリピンとベトナムの漁民がのどかに漁業をしていた漁場が一変してしまいました。

今年4月にパグアサ(英語名・ティトゥ)島周辺に2百隻以上の中国船の航行が確認され、やがてこの漁民を守ると言って中国海軍がこの地域に進出してくることが懸念され、今フィリピンでは反中運動が大きくなっています。

東シナ海も同様です。すなわち、日本が警戒を緩めたら尖閣諸島もたちまちに同じ状態になってしまいます。先月6月14日まで尖閣周辺の接続水域で、中国公安辺防海警部隊(中国海警)の航行が64日連続で確認されました。64日連続での確認は史上最長です。

私は2012年8月19日に尖閣諸島に行ってきました。
石垣島から170キロ離れている、そこにたどり着くには漁船で10時間半かかりました。
【永久保存版】国有化から5年。いまさら聞けない「尖閣諸島」(2017年9月11日)

中国の漁民が1人でも尖閣諸島に上陸したら、自国民保護という名目で中国軍が出てくるでしょう。それに対して、石垣島から沖縄県警が、5〜7時間掛けて出動していたのでは話になりません。

海上保安庁は、長期間現地で活動ができる最大級の新型巡視船の投入を決めていて、警戒を強化していますが、尖閣諸島を本当に守り抜くためには、守りの海上保安庁と、いざというときの自衛隊、そして米軍と、垣根のない連携を強化する必要があると思います。ちなみに尖閣諸島が中国に取られれば、次は台湾、そして沖縄です。もしそうなれば、中東からやってくる石油やLNGのタンカー、東南アジアとの物流コンテナなどが中国の許可なく通行できなくなってしまいます。だからこそ、日本政府は沖縄県民に対して「米軍の必要性」を正面から正直に伝える必要があります。

こうして考えると、「日本の安全保障をいかに国際協調して進めるのか」そして、「自衛隊と自衛力を近代化するのか」考えなければいけません。外交の時にも書いた通り、日米同盟を基軸として、オーストラリアやイギリス、インドなどと連携を深めて、防衛体制を組んでいくことが必要です。

我が国の防衛力強化も、単に予算を増やす防衛力強化だけではなく、戦略的な防衛強化も必要です。今課題になっているイージス・アショアも、飛んできたミサイルを撃ち落とすためにも必要なので、そもそも日本に手を出させないためのハリネズミのようなミサイル防衛体制の議論も必要なのではないでしょうか。

また今後は、少子化で自衛官のなり手も不足していくでしょうから、ロボット化・無人化・サイバー戦闘力の強化も必要です。

最後に、日米同盟は重要ですが犯罪を犯した米兵の逮捕権・捜査権などを日本が持つ日米地位協定の見直しなども必要だと考えます。

日米地位協定
日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第6条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定

そのためには自衛力を近代化し、我が国の防衛の自立性を高めた上できるだけ、アメリカと対等になっていくことが必要だと考えます。
自衛力の近代化と防衛力の自立性を高めた上で、アメリカと対等になっていくことも必要です。


編集部より:この記事は、前横浜市長、元衆議院議員の中田宏氏の公式ブログ 2019年7月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。

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中田 宏
元衆議院議員、前横浜市長

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