外国人の土地取引ルールを:地方政治の立場からの安全保障政策

柳ヶ瀬 裕文

こんにちは。やながせ裕文@参院選比例区です。

昨日は、松井代表が、おときた駿さんの地元・十条に駆けつけられ、力強い応援とともに後半戦に向けてエネルギーも注入してもらいました!おときたさんとは十条の商店街を練り歩き、たくさんの方に激励いただきました。ありがとうございます!引き続き、私、やながせ裕文と、東京選挙区から立候補中のおときた駿さんにお力添えをよろしくお願いします。

今回は外交と安全保障について書きます。10年以上、地方議員として活動してまいりましたので、正直まったくの専門外でした(汗)。区議会議員や都議会議員の在任中は、地域の皆さまからの困りごとをご相談されて、私が議会で取り上げたり、行政側に指摘したりして、ひとつひとつ解決され、あとでお礼をいただくということの方にやりがいを感じていたこともあります。

しかし、国政を目指す以上、外交と安全保障は避けて通れません。それに、実は地方行政の立場から見ても、外交・安全保障の重要な論点はあるのです。

維新としては次のような公約を掲げております。(リンク先マニフェストの最終10ページ目

  1. 政権を担える政党として現実的な外交と安全保障政策を展開する
  2. 集団的自衛権行使の要件を厳格化。日本周辺の米軍防護に限定
  3. 普天間基地の負担軽減と日米地位協定の見直し
  4. 防衛費のGDP1%枠の撤廃
  5. 弾道ミサイル、サイバー・宇宙空間防衛体制を強化
  6. 北朝鮮の核・弾道ミサイル・拉致問題の解決に向け日米韓中の連携をさらに強化
  7. 我が国の安全保障に係る重要な土地取引を規制する
  8. ポストNPT核軍縮に向け新たなテーブルを構築
  9. ODA予算の有効活用。途上国との友好と経済安全保障を促進
  10. 自由貿易圏、自由主義経済圏の拡大
  11. 9条議論の前提として国立追悼施設の整備やインテリジェンスの創設

このうち、地方議員経験者として取り上げたいのが⑦の土地取引の問題です。

我が国の不動産取引は、原則的に自由ですが、これは外国人や外国資本が買い手になる場合でも同様という、諸外国と比べてもかなり緩い法規制になっています。

ところが、ここ10年ほど、日本の安全保障の観点から、外国人や外国資本の不動産買収について無制限のままでいることを危惧する声も出ています。具体的には、自衛隊や米軍基地周辺の用地や、外国に近い離島地域の土地、河川や地下水の水源地となっている森林などを次々に買っている動きです。

実際、林野庁は毎年、外国資本による森林買収に関する調査を行なっており、昨年(2018年)については、外国に居住する外国人、外資系企業と思われる者による森林の取得は、計30件、373ha。調査開始の2006年からの累計では、223件、2,076haにものぼります。東京ドームに換算すると、昨年1年間だけで約80個分、累計では約400を超える数になります。

さらに国内の外資系企業と思われる者による森林の取得は、昨年1年で43件、359ha、2006年からの累計で162件、4,711haになります。

外国居住の外国人、外資系企業と思われる者の土地取得の目的は、資産保有や太陽光発言が明記されており、特に取得が多い北海道ではリゾート開発が目的という場合も多いのでしょう。北海道はスキーに良質な雪で外国での人気も高まっていますし、海外資本の力による観光開発で、日本の地方が活性化すること自体はむしろ歓迎です。

しかし、個人名義の取得で目的も不明という取引も少なくありません。また取得者の住所地が、タックスヘイブンとの指摘がある地域になっているものもあり、元々の出資者の正体がわかりづらいケースもあります。この状態ですと、日本の規制当局が実態を把握できていない外国人・外国資本が、水源地となっている森林の用地を取得できてしまうことにもなります。

北海道ニセコ町(写真AC:編集部)

自治体レベルで苦慮しているところもあります。北海道ニセコ町は、水源地の公費による取得を急ぎ、2011年には森林売買の取引を厳格化し、水資源保全の条例を施行したことが注目されました。国レベルでも、わが党や自民党などで問題意識を持つ議員から議員立法によるルールづくりを目指す動きもありましたが、有効な規制がされていないのが現状です。

外国人・外国資本の土地取得無規制は、東京でも問われる問題です。奥多摩などの水源地、横田基地周辺などでも考えられる話です。維新以外の野党は、このあたりの問題についてあいまいな姿勢で、問題意識のありそうな保守系の議員も自民党に移籍したことで、政権与党のお尻を叩く存在が維新以外にいません。

右でも左でもなく、リアルに問題解決を図るのが私たち維新です。比例区は、私、やながせ裕文、東京選挙区は、おときた駿さんにお力添えください!

維新の参院選マニフェストもぜひご覧ください。


柳ヶ瀬 裕文  前東京都議会議員、日本維新の会 参議院東京比例区支部長
1974年生まれ。JR東日本企画、国会議員公設秘書、大田区議会議員を経て東京都議会議員(2009年7月〜2019年3月)。都議在任中は「こども達の未来へ」をキャッチに、徹底した行革、ムダの削減、都営地下鉄と東京メトロの統合民営化、医療、教育問題などに取り組んだ。2019年参院選比例区から立候補。公式サイト、ツイッター「@yanagase_ootaku」。YouTube「やなチャン!」も好評オンエア中!