しがらみ与野党にはできない真のロスジェネ救済!労働市場改革

柳ヶ瀬 裕文

こんにちは。やながせ裕文@参院選比例区です。

昨日は、松井代表をお迎えした有楽町駅前の大決起会。本当に大勢のかたにお集まりいただきました!選挙前を含め5度目となる東京入りは極めて異例です。これもひとえに皆様の厚いご支援で私、やながせと、東京選挙区に挑戦中のおときた駿さんが当初の劣勢を跳ね返し、あと一歩のところまで来たからこそです。

しかし、記者の皆さまとお話していると、やっぱりまだわずかに当選ラインに届いてない様子。

私たちを国会に押し上げていただき、大阪の10年で体現した維新の改革スピリットを、今度こそ首都東京に注入させてください!

気がつけば選挙戦も残り3日。このブログもラストスパートとともに、しがらみがない政治勢力でなければできない政策について、ズバリ切り込んでいきます。今回は労働市場改革の問題です。

平成の30年間、主要国の名目GDPの伸びでアメリカは3.4倍、イギリスが3.1倍、ドイツは2.6倍と成長を維持し続けたのに対し、日本は1.2倍とほとんど成長できませんでした。(ちなみに中国は46.4倍といかに急成長したか痛感します)

産業の観点で言えば、前回取り上げた規制緩和の問題。衰退産業が政治力を発揮して既得権を守り、新規参入を阻害することでイノベーションが生まれづらい国になり、IT化とグローバル化の潮流に乗り遅れました。

もうひとつ、雇用の視点からもこの国には守旧派の「岩盤」があります。産業の新陳代謝が進まなかったのには、過剰な規制で雇用慣行があまりにも硬直的になってしまいました。

衰退業界が人材を抱え込まざるを得ず、逆に伸び盛りの産業は人手が足りない。あるいは、就職氷河期のように社会人になるときに一度正社員になれないと、硬直的な雇用環境のために、非正規労働から抜け出しづらくなる。その結果、格差が固定化する…というようになります。

この点、ドイツの復活劇は参考になります。日本と同じく戦後の工業化で一時代を築いたものの、冷戦後は東西ドイツ統一に伴う経済負担の激増や構造的な不況で2000年代前半まで長期停滞に陥りました。しかし、その苦しい時期に、当時の政権が大胆な労働市場改革を断行。人材が動きやすくなる流動化を進め、日本の失業保険と生活保護に当たる制度の整理統合を通じ、長期失業者を減らし、職業訓練も拡充するなど、皆が前向きに働くように雇用の創出に力を入れました。

その結果、失業率も2000年代半ばには11.3%と高止まりしていたのが、改革を進めたことでリーマンショックの後も下げ続けて6.0%程度に半減させました。日本も安倍政権は、完全失業率を達成したと喧伝していますが、重要なのはその中身です。

自民党は経済界の意向を反映して安く人材を使うことを優先した中途半端な流動化で、むしろ派遣労働者を増やすばかり。一方、労働組合に支えられる旧民主党は、雇用の流動化を過剰に恐れて抵抗するだけ。これでは新しい産業に人材は移転せず、非正規雇用の人たちもスキルアップして、正社員などとして企業の中核を担うチャンスが閉ざされてしまうという、「最悪」の結果になります。

「人材を流動化して産業の新陳代謝と経済の成長を進める」という攻めの政策と「就職に失敗してもやり直しがきく社会にし、雇用の形態にかかわらず、待遇は均一にする」という守りの政策は、片方だけではダメで、両輪が回ってこそ前に走れる改革なのです。

1974年生まれの私と同世代がまさに就職氷河期に直面し、その後も「敗者復活」の機会が訪れないまま、これからの社会の不安定化が危惧されています。結局、それは、与党も民主系野党もしがらみだらけで抜本的な改革に手をつけず、いまの30代後半〜40代の人たちに全ての歪みを背負わせてきたツケです。

維新は違います。今回のマニフェストでも

  • 正規雇用、非正規雇用の格差是正
  • 同一労働同一賃金の実現、非正規雇用の雇用保護、社会保障強化
  • 労働市場のニーズを踏まえ、公的職業訓練を時代に即したものに

といった形で、2つの改革の車を回して歪みを正します。ほかの政党は題目だけは同じようなことを主張していることもありますが、私たち維新は、成功者をより応援し、再チャレンジをする方も復活もしっかり後押ししています。

維新は、大阪で府議会定員を2割減らし、国会議員も歳費の2割分を党に寄付した上で東日本大震災の被災地支援にあてるなど「身を切る改革」を実践してきました。だからこそ全力でこの政策を訴え、政府与党にこの政策を採用するようとことん迫れるのです。

維新の参院選マニフェストもぜひご覧ください!


柳ヶ瀬 裕文  前東京都議会議員、日本維新の会 参議院東京比例区支部長
1974年生まれ。JR東日本企画、国会議員公設秘書、大田区議会議員を経て東京都議会議員(2009年7月〜2019年3月)。都議在任中は「こども達の未来へ」をキャッチに、徹底した行革、ムダの削減、都営地下鉄と東京メトロの統合民営化、医療、教育問題などに取り組んだ。2019年参院選比例区から立候補。公式サイト、ツイッター「@yanagase_ootaku」。YouTube「やなチャン!」も好評オンエア中!