ニュージーランドでのスキー経験で実感した日本の物価の安さ

2019年07月23日 06:00

近年、海外から日本へのスキー客が増え続けている。

最初はオーストラリア人がニセコに来ていたのだが、それが北米ヨーロッパからも来るようになり、ニセコだけでなく野沢温泉や白馬も外国人だらけになってきた。さらに彼らは全国各地のスキー場を開拓して、外国人スキー客の流れは、日本全国に波及している。

今年からはフィンエアーがヘルシンキから札幌への直行便を冬期に運航する。フィンエアーはヘルシンキ空港をハブにしてアジアとヨーロッパを結ぶ路線を拡張している。この路線も、単に札幌とヘルシンキを結ぶのではなく、ヨーロッパ各国から北海道へのスキー客を集めることを目的に開設されるのだ。

ではなぜスキー客が世界中から日本に集まるようになったのか。

第一には日本の雪質が世界一であることだ。特に新雪を求めるオーストラリア人には、もう日本以外は考えられない状態になっている。こんなに毎日新雪が降るのは、世界中を探しても日本位なのだ。

次に外国人旅行者が増えたので、日本語が話せなくても滞在中何の不自由もなくなっていることが挙げられる。今やニセコのひらふ地区や白馬のエコーランドに行くと、スキーシーズンに外を歩いているのはほぼ全員が白人で、日本人の姿を見かけることはない。店に入っても、日本人店員が誰もいなくて、日本語が通じないことさえある。

それに加え大きな要因になっているのが、日本の物価の安さだ。外国のスキーリゾートと比べて、日本の物価は驚くほど安い。このことを話ではわかっていたが、今回のニュージーランドスキーで実感した。

今回、ニュージーランドのクイーンズタウンという街に滞在して2ヶ所のスキー場に行った。ニュージーランドではメジャーなスキーの楽しみ方である。そこで感じたことを書く。

まずホテル代が高い。まともなホテルだと、一泊3万から4万円は当たり前。1万円程度に抑えようとすると、相部屋のドミトリーにするしかない。

次に食事代も高い。だいたい日本の2倍位する。街中のフードコートで焼きそばを食べると1200円、コンビニでサンドイッチを買うと1個500円、そんな感じだ。ニセコに行けばコンビニのセイコーマートがあるので、通常のコンビニ価格で物が買える。

さらにリフト券も日本の2倍程度になる。1日券が1万円位。何でもかんでも日本の倍かかると思っていい。

そこで思ったのは、滞在費が日本だと1日2万円位安くあがるのだ。10日滞在だと、差額は20万円になる。これだけ違うと、冬場なら欧米から日本までの航空券代は軽く出せる。季節は違うが、オーストラリア人がニュージーランドに行くより日本に来たくなる気持ちが、痛いほどわかった。

ちなみにアイキャッチ画像はニュージーランドのスキー場の写真である。日本のスキー場を見慣れた人からすると、雪の少なさに驚くだろう。緯度は稚内並み、標高は1600mから1900mの場所でも、この程度の積雪である。時期は7月中旬で、日本でいえば1月中旬にあたる。

日本より遥かに優れていることといえば、キャッシュレス化が進んでいたことだ。これはクイーンズタウンだけでなく、経由地のシドニーやメルボルンでも同様だった。クレジットカードがどこでも使える。タッチ決済も普及していて、スキー場では全てタッチ決済可能だったので、アップルウォッチに登録していたmasterカードで、全ての決済ができた。スキーをする時に、財布を持たずにアップルウォッチをかざすだけで、コインロッカーを借りることから食事や買い物の決済が全て可能なのは、本当に身軽になれて、便利だった。

また、オーストラリアドルやニュージーランドドルに両替せずに、滞在を終わらせることも可能だった。一応念のため現地通貨も用意したが、使う必要が全くなかった。そのため日本円に両替しなおすのも損なので、現金が必要でない場面で無理やり現金を使って、現金を使い終えた。こういう部分は、日本も改善できればいいと感じた。

前田 陽次郎

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前田 陽次郎
博士(経済学) 長崎市在住、地域構造研究者

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