西洋医学が一番と疑いながら1年の人体実験を経た妻の結論

Photos by K.Bito

激しい咳発作、耐え難い頭痛、足の親指に肉芽腫など、冷えとりの最中に起こる「めんげん」は体の毒出し、健康になるための好転反応です。

今回は、『壮絶! 冷えとり家族の千日バトル 「めんげん」に打ち勝ち、人生が劇的に好転!』(みらいパブリッシング)を紹介します。

著者は、冷えとりコーディネーターの風茜(かぜ・あかね)さん。アラフィフを機に、冷えとりコーディネーターとして、冷えとりと人との間をつなぐ仕事をしたいと活動をおこなっている。

冷えとり一直線の「熱血冷えとり」妻VS大病を抱え「西洋医学絶対信奉」夫の、好転反応「めんげん」をめぐり、3年に渡って繰り広げた葛藤と闘いの日々を、時にはユーモアも交えて描く作品である。

冷えとりを始めた時、風さんは完全な西洋医学信奉者だった。病気になれば、薬、それでダメなら手術をして悪いところをとってもらうという考えが当たり前だった。しかし、せっかく悪いところをとってもらったのに、何回も同じ病気を繰り返してしまう。今なら理由がわかると次のように解説する。

(風さん)「お医者様は悪いところをとってくれたのに、それを引き起こす習慣を私が改善しなかったからなのです。病気はいつも他人のせいでした。私が病気になるのは体が弱く生まれたせい、ストレスをかけるあの人のせい、気候が寒くなったせい、インフルエンザが流行ったせい、疲れが溜まったせい、なんでもかんでも人のせいにしていたのです」

(同)「そんな私が1年間冷えとりをしてみて、 変わったのは、病気を引き起こしたのは自分のせいだということに気がつくようになったことでした。そのきっかけは、なにをやっても痛みがとれなかった生理痛が冷えとりをすることで、ころっと、とれてしまったことです。この経験によって、もしかしたらこれはいけるかもしれないと思いました」

風さんは、予供のアトビー完治が希望に変わり、遠くに灯火が見えてきたように思えたという。まず私が冷えとりを始めてみて、よかったら赤ちゃんの娘にも試してみようと思うようになっていった。

「めんげん」を巡って夫と意見対立し、3年に渡って激しいバトルを繰り広げた著者が自身の赤裸々な体験をもとに、同じように「めんげん」と戦う人への応援メッセージである。「めんげん」を乗り越えた向こうにはきっと健康でハッピーな生活が待っている。

[本書の評価]★★★(71点)
評価のレべリング】※標準点(合格点)を60点に設定。
★★★★★「レベル5!家宝として置いておきたい本」90点~100点
★★★★ 「レベル4!期待を大きく上回った本」80点~90点未満
★★★  「レベル3!期待を裏切らない本」70点~80点未満
★★   「レベル2!読んでも損は無い本」60点~70点未満
★    「レベル1!評価が難しい本」50点~60点未満
星無し  「レベル0!読むに値しない本」50点未満

さて、14冊目となる『3行で人を動かす文章術』を上梓した。正しい文章を書きたい人には役立つ内容ではないかと思われる。

尾藤克之(コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員)