AIと紙で教えすぎない学校へ。学力テスト10P増の成果も

2019年08月07日 06:00

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

先日、新宿区立落合第六小学校へ伺いました。
目的は、AIと教育に関する視察と意見交換です。

ICT教育については、前期に4年間を文教子ども家庭員会に所属しながら力を入れて取り組んできたテーマです。
以前も記事を書かせていただきましたが、Qubenaというサービスでは圧倒的な学習成果を出されています。

中1でも中3数学が解ける。世界初人工知能型教材Qubenaの圧倒的成果 | The Urban Folks

学校では、教室の前に先生が立って指導をする一斉教授を用いることが一般的です。
人的リソースが限られる中で、効率的な指導法だと考えていますが、授業のレベルが合わない子どもにとっては最適な時間の使い方にはなりません。

昨今ではICTが普及したことで、コンピュータと人が共存し、大きなコストをかけずに個別最適化した学習ができるようになりました。AIを用いた教育を含めたEdTechの積極的な導入が必要だと考え、区議会で何度も要望を行なってきました。

ICT教育を実施するためには、タブレット端末やインターネット回線への投資が必要となります。
新宿区では、授業でも潤沢に活用できるよう1クラス以上分の台数を確保しましたが、億単位の投資でした。
中長期的には全生徒への端末配布の可能性もありますが、現時点では難しいです。

そこで、紙とAIのハイブリッドなシステムを用いることになりました。
まず、子どもたちが紙のテストを解きます。
問題は、簡単なものから、難しい問題まであるそうです。
満点が出ないほどのレベルの問題も出るそうで、子どもたちの間でも差がつくようになっています。

その後は、解答用紙をスキャナで読み取ります。
自動採点の機能はありませんが、コンピュータ上に同じ問題の解答を連続で表示し、正誤の入力をすることで、先生の採点を効率化します。

採点したデータをサーバーに送り、AIによる分析(機械学習)が行われます。
翌週には紙で個別最適化されたレコメンドシートと復習問題が届き、学習に取り組みます。

タブレットやインフラへの投資も不要で費用も約20万円とお安いことも特徴的です。
落六小では、教育の根本的な考え方を見直し、
「教員が教えることが正しいわけではない。」
という前提で教育に取り組まれています。

AIを導入したことで、学力テストで10ポイント上昇したクラスも出ています。
引き続きICTによる個別最適化された教育を推進することが必要だと改めて感じました。

落合第六小学校では、授業を効率化することで、生きる力を身につけるための教育に力を入れることに取り組んでいます。
民間と連携したプログラミング教育が実施されています。

また、敬遠されがちなお金に触れる機会もたくさん作られています。
例えば、クラウドファンディングや、育てた野菜を販売することで、遠足等の費用を自ら稼ぎディズニーランドを目指す企画など、かなり踏み込んだ教育をされています。

私も落六小の行事で子どもたちからジャムを買ったことがあります。フラフラ歩いていると子どもたちが声をかけてきました。丁寧な説明を受けてお金をお支払いしましたが、このプロセスを体験できる素晴らしい取り組みです。

他にも伊能忠敬になったつもりで、道具を使わない地図作りに挑戦するなど、試行錯誤が必要なアナログな取り組みにも取り組まれていたり、お話を伺っているだけで私も楽しい気分になってきました。

新宿区には、テクノロジーを受け入れ、改革に取り組む意向のある学校はたくさんあります。予算やインフラの問題を解決できるものであれば、導入できる可能性は十分にあります。

EdTechベンチャーさまのご提案をお待ちしております(笑)

それでは本日はこの辺で。

伊藤 陽平   新宿区議会議員(無所属)

立教大学在学中に株式会社スモールクリエイターを設立した元学生起業家。資金調達やグループ会社3社の設立を実施。NPOや一般社団法人等と連携しながら、大学生のキャリア支援や老人ホームで地域の若者とお年寄りを繋ぐ音楽イベントの企画・運営など、若者の感性を通して社会を豊かにしていくことを信条として活動中。2015年新宿区議選で初当選(現在2期目)。公式サイト。ツイッター「@itoyohei_tw

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