依存症界ゆかりの地?高知から広げたい支援の輪

今年度の文科省からの委託事業である「依存症予防教育モデル授業」
いよいよラストを飾る高知県に昨日から来ています。

写真AC:編集部

昨日は、高知東生さんと高知県に来たのですが、飛行機に乗ると隣の席のおじさんに「お帰り!がんばり~や!」と声をかけられたり、スーパーに寄ると「写真撮ってください!」と主婦の方に声をかけられたりと、「お~ここはやっぱり高知さんの地元なのね!」と思う出来事がありました。

高知さんと高知さんの旧友の皆さんに高知のソウルフードを沢山食べさせていただいたり、皆で、お墓参りに行ったり、夜は仲間の皆さんと盛り上がったり、私も、高知の皆さんと交流させていただいて、楽しんでいます。

高知さんのあまりの地元愛の強さで、しょっちゅう高知県の話を聞いていたためか、最近すごく高知県に興味津々、どんどん好きになっていってるのですが、一般の方は、あまりご存じないでしょうけど、高知は断酒会さん発祥の地。

…ということは、ある意味、日本の依存症界の幕開けとなった、ゆかりの場所であり、ある意味“聖地”です。
ここから先人が社会に活動していったおかげで、多くの仲間たちが救われたんですよね。
だから感謝の気持ちも沢山持っています。

ただ現状、ギャンブル依存症に関しては、自助グループ等の現状を考えても、支援体制が行き届いているとは言えず、高知県でギャンブル依存症になっちゃったら、なかなか厳しいぞ…という状況にあります。

昨年度、「AKKこうち」さんのお招きで、相談会など開催させていただいて以来、このことは、心の片隅でいつも引っかかっています。

今回の「予防教育モデル授業in高知」は、事前に高知新聞さんが大きく取り上げて下さったお陰様で、今日は、かなり多くの方々のご来場が予定されています。

高知東生さんがご登壇くださるので、依存症に興味がない方々も足を運んでくださるでしょう。

この機会を、きっかけに高知県でギャンブル依存症の支援の輪が広がるよう願っています。
さぁ!いよいよファイナル!頑張るぞ~。


田中 紀子
公益社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」代表
国立精神・神経医療センター 薬物依存研究部 研究生
競艇・カジノにはまったギャンブル依存症当事者であり、祖父、父、夫がギャンブル依存症という三代目ギャン妻(ギャンブラーの妻)です。 著書:「三代目ギャン妻の物語」(高文研)「ギャンブル依存症」(角川新書)「ギャンブル依存症問題を考える会」公式サイト