「煽る」から「解決する」へ 課題解決型災害報道を期待する

台風15号が関東を直撃した。過去最強クラスだった。勤務先の大学があり、地元のFM局にもお世話になっている、私たちの千葉県は被害も大きく。ライフライン関連でいまだに苦しんでいる人たちがいる。心から想う、祈る。

台風が大雨があるたびに、首をかしげるのは、若手の放送局職員を自然に放ち「強い風です」「雨が強くなってきました」などと報じさせる残酷ショーである。傷ついたり、死んだりしたらどうするのか。

もっとも、最近は好感のもてる報道がないわけではない。昨日のテレビ朝日系「報道ステーション」は評判がよかった。台風の被害が激しい千葉の現状だけでなく、各地のライフラインの状況や復旧の見込み、災害時に無料で使える電話やWi-Fiの情報などを提供した。

大変な状況を伝えるのも「事実を伝える」という意味では大事だ。ただ「伝える」と「煽る」は違う。このような課題解決型ニュースに今後は期待する。

最後に、千葉県に普通の日々が早く戻ってきますように。ひたすら祈る、想う。


編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2019年9月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。