中東旅行はいま安全だ ~ 海外旅行の狙い所

八幡 和郎

今年になって、エジプト、トルコ、ヨルダン。イスラエル、それにパレスティナ自治区に取材旅行に行ってきた。いずれも、旅行会社のパッケージ・ツアーに乗っかったのだが、なかなか快適である。

エジプトにて

経済産業省やジェトロで国際業務をやっていたので。自分で予定を組んで行くのは簡単だが、最近は団体旅行に乗っかって、プラス、自由時間などに個人的なアポなどいれることも多い。

とくに、団体旅行の夕食は早めなので、そのあと、午後8時からもういちどディナーを十分に入れられるのだ。

団体旅行でないと行きにくいのは、やはり孤立した観光地だ。空港も幹線鉄道もない観光地へ行くには、自分でレンタカー借りて何百キロも走るつもりでなければ、観光バスに乗る方が楽で時間が節約できるに決まっている。

そのおかげで、長年、行きたくて行けなかったところに、かなり効率的に回れている。

しかし、大手の旅行会社は危険だったり、予定が立ちにくいところは嫌う。そこで、たとえば、エジプトなどは2年くらい前までほとんど旅行商品の扱いがなかった。

ところが、このところ、中東の治安は結構安定していて、だいたいのところに行ける。最近は、レベノンが解禁になったようだ。行けないのは、シリア、イエメン、イラク、リビアあたりだが、これはなかなか難しそう。

逆に言うと、行けるうちに行っておかないと、高齢者だと一生行けなくなってしまいそうだ。だから、私も急いで中東などに行っているのである。

エルサレム「嘆きの壁」前にて

普通に考えていちばんのお勧めはトルコだ。東京だけでなく関西からの直行便も来年春に再開される。治安、衛生、ホテル、観光のバラエティ、コスパなど非常によい。トルコとどこかを組み合わせた商品も多い。私はエジプトとの組み合わせにしたが、ギリシャあたりとの組み合わせも合理的だ。トルコ航空の食事は非常によい。

人気の航空会社というと、エミレーツだ。いずれ幻になりそうなA380を体験できる。ドバイ、アブダビも楽しいが、それとほかの観光地との組み合わせも可能だ。

遠距離だが観光としてはトルコに劣らず充実しているのがモロッコだ。フランスの植民地だったので料理もいい。

イランは行きたいのだが、はたしてイランに入国した経歴がアメリカ入国などのときに面倒を引き起こすことがありえないのか、トランプさんの気まぐれにかかわるだけに心配がないわけでない。

八幡 和郎
八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授