知っトク解説:今回は“女性天皇と女系天皇”

中田宏の知っとく解説。今日は“女性天皇の女系天皇”

時々、「女性天皇」や「女系天皇」という言葉が聞かれますが、混同していたり、理解していない人が多いようです。
NHKの世論調査では、女系天皇について意味を知らない人が半分以上を占めていました。

皇位継承は皇室典範で規定されていますが、資格は男系男子でしたから、女性天皇はあり得ないということになります。
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一方で、天皇になり得る男系男子の資格者には3人の殿下(秋篠宮皇嗣殿下、悠仁親王殿下、常陸宮親王殿下)しかいらっしゃらないので、それならば女性の天皇を認めてもよいのではないかという議論があります。

今上天皇陛下には愛子内親王殿下がいらっしゃることもあり、女性天皇や女系天皇の議論が出てきたとも言えるかもしれません。現在の皇室典範ではあり得ませんが、仮に愛子内親王殿下が天皇陛下に即位した場合は女性天皇になります。

ちなみに女性天皇は歴史上10代8人存在します。いずれもお子様がいらっしゃいませんでしたので、男系男子に継承されていきました。いわば、一代限りのリリーフ的な存在でした。これもありえないことですが、仮にその女性天皇が皇室以外の男性と結婚して、その子供が天皇に即位した場合、これは女系天皇になります。もし女系天皇が存在をしていたとするならば、神武天皇以来の系譜ではなくなるということです。

どういうことかというと、女系天皇をさかのぼっていくと、どこの出身かわからなくなってしまうということです。女系天皇の親また親、そのまた親と遡っていったときに、わからないわけです。そう考えると、男系というのは男女差別ということではなく、わかりやすく言えば、父が他の家の系統ということになります。


編集部より:この記事は、前横浜市長、元衆議院議員の中田宏氏の公式ブログ 2019年11月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。