日本人には想像できない…中米3か国から米国に移民目指す子供たち

2019年11月22日 06:00

本来学校で勉強しているべきなのに中米から不法に米国に向けて移民しようとしている子供が跡を絶たたない。極貧からの食料難、暴力組織による脅迫、親の不在などによる逆境から抜け出すために学業など眼中にはなく前例者に倣って移民を目指すのである。中米から北米に向けて移民するということは中米人にとってはこれまで一つの行事のようになっているからだ。

すでに移民した親元での生活を望んで移民を目指す子供もいる。向かう先は米国。しかし、それが険しい道程であることなど未経験者には分かっていないが自分が住んでいる環境から抜け出したいという一心からの行動なのである。

Prensa Libreより引用:編集部

中米で子供の移民が多い国はホンジュラス、グアテマラ、エルサルバドルの3か国である。今年1月から6月までの統計で不法移民だとして拘束された人の数の内訳は以下のようになっている。その中に未成年者の数も含まれている。

この統計からこの3か国の未成年者で大人の同伴者なくひとりで移民を目指した者は半年間で7,321人ということになる。(参照:prensalibre.com

その他となっているところにはニカラグアなどが含まれる。

Insight Crime Foudationの2017年度の統計によると、貧困な子供の割合はホンジュラスで70%以上、グアテマラで70%に幾分届かない、エルサルバドルで40%を越えている。
(参照:unicef.org

同伴者なしで移民を目指す子供には犯罪組織などが蔓延る道中はより多くの危険を伴うことになる。そして、国境警備隊に見つかって拘束されると、親がいないこともあって精神的に強いショックを感じるようになる。

またメキシコも米国からの圧力の影響で子供も含め不法移民者を本国に送還する頻度が増えている。

拘束された子供たちを収容所しているところでの待遇は動物を飼うよりも悪いと弁護士は指摘している。また収容所でのストレスで体重が3分の1減った子供もいるという。その後本国に送還されてもまた問題を抱えることになる。親がすでにいない状態で移民して戻っても住む家はなく、仮に親がいてもまた貧困の繰り返しとなる。そこで再度移民を目指すようになるのである。(参照:expansion.mx

そうしないことにはいつまでも生活苦に追われることになり、しかもこの3か国に蔓延っている5000人余りの若者の暴力犯罪組織「MS-13」と同様に7000人の「La Mara 18」から付け狙われるだけである。そこで彼らの誘惑あるいは脅迫に負けて最終的にこの組織に入る者もいるという。

日本の子供たちには想像できないこどもの世界があることも知って欲しい。

白石 和幸
貿易コンサルタント、国際政治外交研究家

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