今週のつぶやき:中国の行方が占う2020年経済

2019年11月30日 14:00

アメリカではクリスマスに並ぶ大イベント、感謝祭が終わり、翌日のブラックフライデーは買い物客が大挙して街に繰り出すシーンが報じられていました。今年はすでに記録的な売り上げになると見込まれていますが、余程景気が良い証拠なのでしょう。ただ、今更大型テレビやゲーム機器という時代でもない気がします。一種のお祭り気分なのでしょう。この後、クリスマスショッピング時期となり、北米は地に足がつかない浮かれた状態になります。踊りすぎて転ばなければよいと思いますが…。

では今週のつぶやきです。

中国の行方が占う2020年経済

2019年も11月が終わり、市場はすでに2020年を見据えています。高揚感なき株高はまだ続くのか、この答えを持っているのは中国かもしれません。もちろん、米中通商交渉の行方もあります。が、やはり、もう一点注目しなくてはいけないのは中国経済そのものであります。

写真AC:編集部

GDPは美しい下降線を辿っています。来年に経済成長率が年率6%を割るかどうかの瀬戸際に追い込まれます。(あくまでも統計の数字が正しいと仮定しての話です。)中国のポテンシャリティ(潜在能力)は高いのになぜ力が引き出せないのか、私の見解の一つに「社会主義的資本主義」の矛盾に到達している気がするのです。つまり、国家主導型では調整しきれず、経済が悲鳴を上げているのであります。

これは香港の「一国二制度」と繋がるもので二つのことを無理やり一つにまとめる犠牲とも言えます。例えば欧州の経済も伸び悩んでいるのはバラバラの国家と財政を一つの通貨と一つの中央銀行でまとめようとするため、壁にぶち当たっています。あとで述べるように中曽根さんが民営化を進めたフレキシビリティこそが資本主義と経済発展のキーではないでしょうか?

昭和のど真ん中を走った中曽根元首相

団塊の世代の方にとって中曽根元首相は田中角栄元首相と共に昭和の時代に身近に感じる首相として鮮明な記憶をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。時はバブル景気に向かう80年代前半。いわゆる高度成長期の総仕上げとなったこの時期は日本が近年では最も輝いていた時期と申し上げて過言ではないでしょう。まさに黄金の80年代です。

レーガン大統領、サッチャー首相らと(1983年のウィリアムズバーグサミットで、Wikipedia)

その中で独特のリーダーシップ、全方向型の政権運営、特に「ロン ヤス」で知られアメリカレーガン大統領との関係はその後の日米関係に親近感をもたらしました。一方、対中国では親日派だった胡耀邦総書記との関係で田中角栄元首相が築いた日中国交から更に踏み込んだものとなりました。その頃、山崎豊子氏が胡耀邦総書記と会い、大作「大地の子」を書きあげたことも印象的でした。

また、財政再建の一環で国営だった電電、国鉄、専売公社の民営化への道を築いたのも中曽根氏でした。中曽根氏の「国民受け」はいまいちだったかもしれませんが、こうやって40年も前のことを振り返ると中曽根氏が築いた土台は今日の日本に大きな足跡を残してきたといえます。定見を持たない「風見鶏」とは絶対的な基盤がない者が全体を仕切るための方策ともいえますが、日本的舵取りともいえましょう。合掌

人間 ローマ法王のチカラ

NHKニュースより:編集部

フランシスコ ローマ法王が来日されていました。何を残したのか、私には人間法王が民が人間である意味を教えたような気がします。いみじくも私は昨日のブログで「情報化の手のひらの上でコロコロされている現代人の病」という趣旨の内容を書かせていただきました。人間社会でもコンピューターのようにゼロかイチ、つまり、二者択一の社会が当たり前になってきました。かつてファジー(あいまい)という思想やCompromise(折衷)という発想があったのですが、お互いに引くに引けない状態を生み出してしまいました。

これは闘争をより過激にしてしまい、食うか食われるか、の話になります。われわれ人間は戦争を通じて制服こそ勝利という2000年以上の歴史を経て、二度の対戦、そして日本では原爆という悲惨な歴史を経験しました。これを受け、戦争以外の手段で人間社会の闘争を解決しようと人々は立ち上がりました。これぞ、戦後75年近くたち、局地戦争だけでとどまることができた英知であります。

ローマ法王を宗教的と端から聞く耳を持たない方も多いのは知っています。が、人間が人間である所以とはゼロとイチのみで判断するコンピューター回路ではなく、そこから生まれる数字や答えを持って我々はどう対処できるか、考えることであります。現代の多くの方は「コンピューターが答えを出しているからこれは絶対だ」と信じる向きがあります。私はその答えを変えることができるのが人間だと思っています。

後記

山手線のある駅前にあった銀行が店舗の一部を改装し、セブンイレブンがオープンしました。私はこの駅前の銀行ほど暗くて魅力がなく、醜い建物はないと思っており、早く再開発してくれないかと思っていました。すると銀行の半分を店舗スペースにしてセブンが入居したのです。がっかりです。今更コンビニの時代ではありません。いくらでも周りにあります。大家である銀行のセンスのなさがうかがえます。だから銀行は不人気なのです。

では今日はこのぐらいで。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2019年11月30日の記事より転載させていただきました。

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