ダメ元で伝えてみるも「U2水素燃料電池コンサート」実現①

LUNASEAが世界で初めて「水素燃料電池コンサート」を行ったのは、2017年4月の武道館でした。その時は、SUGIZOのギターへの電源供給でした。そして、2017年12月のさいたまスーパーアリーナでのコンサートは、SUGIZO、INORANのギター、Jのベース、真矢のドラム、RYUICHIのボーカル、演奏全てにFCV(燃料電池自動車)で製造された電気が供給されました。そして、2019年7月、SUGIZOの生誕祭コンサートも水素燃料電池コンサートと続いてきたのです。

これまでの水素燃料電池コンサートの詳細は、当ブログのテーマ「世界初!水素燃料電池コンサート LUNASEAコンサートが何故」をご覧ください。

LUNASEAという日本のNo.1ロックバンドが、SUGIZOを中心に、二酸化炭素削減という地球環境に配慮したコンサートを実現してくれました。次は、海外アーティストに日本が生み出した「水素燃料電池コンサート」を理解してもらい、環境に優しく、音質に優れたコンサートを実現したという思いを持ったのです。

「どうせならでっかくいこう!」世界No.1のロックバンドU2に、そして場所は9万人収容のサッカーの聖地ウェンブリー・スタジアムで実現したいと・・・。水素エネルギー社会に関心のある人に出会うと常々U2水素の事を語っていたのです。「何言ってんだか・・・」と皆が感じていたんだと思います。でも、思いを自らが忘れない為にも口に出し、周りの人たちの賛同を得続ける為には、必要不可欠な事なのです。

ある日、ネットを見ていたら、12月にU2のコンサートが13年ぶりに日本で行われるという記事に目が留まったのです。何・・・、よく見ると12月4・5日。会場は、さいたまスーパーアリーナ。えええ・・・、LUNASEAが水素燃料電池コンサートを行い高い評価を得た、あの「さいたまスーパーアリーナ」だったのです。さいたまスーパーアリーナなら、水素燃料電池を実際に利用し、コンサートを行った経験のある場所、ここならU2のコンサートにも対応できる。これは、運命に違いないと・・・。

もし、会場がさいたまスーパーアリーナでなかったら、僕がどう判断したか、僕自身もわからない。アフリカ貧困撲滅運動、人道支援活動等の社会貢献活動に熱心に取り組む、U2のリードボーカル ボノであれば、地球環境問題に無関心のはずはない。尚且つ、音質が優れているとなれば、なおさらの事、必ず話に乗ってくれるはずだと・・・。

だから、ダメ元でボノに伝えてみようと・・・。でも、どうやって伝えれば良いのか?手紙やメールをいきなり送っても読んでくれると思えないし、ましてや住所もメールアドレスも知らない、ならどうやって・・・。

悩みながら、伝手を探しながら日々過ぎていく事になるのです。別件があり、LUNASEAのマネジメント会社Sさんに会う機会がありました。Sさんは、LUNASEA水素燃料電池コンサートを実現してきた仲間です。

僕が「U2が12月さいたまスーパーアリーナでコンサートをやるから、水素燃料電池コンサートを出来ないか?」と話すと、「LUNASEAのプロデューサーとU2のプロデューサーは、実は同じ人がやってるんだ」と。「誰がやっているんですか?」、「スティーヴ・リリーホワイトが今度のアルバムをプロデュースしてくれているんだ」と。えええ・・・、これも運命。

「SUGIZOからスティーヴ・リリーホワイト経由でボノに伝えてもらってはどうか・・・」とSさんからアドバイスをもらったのです。「SUGIZOには僕からも話すけれど、Sさんからもプロデューサーに話して下さいね」。

ようやく、繋がった。正に「6次の隔たり」Facebook等のSNSも6人知人をたどれば誰にでも会える。僕から、Sさん、SUGIZO、スティーヴ・リリーホワイト、U2、ボノ、正に6次の隔たりというものだろう。これは実現できるかもしれない「ダメ元で伝えてみよう」、正にコンサートの常識を変えるチャンスが訪れたのです。

2019年5月SUGIZOと食事をすることになって・・・。「12月のU2コンサート、水素燃料電池コンサートにしたくない?」、SUGIZO「12月にU2来るんだ。それ、おもしろい!」、「さいたまスーパーアリーナだから、LUNASEAで経験があるし、SUGIちゃんから、スティーヴ・リリーホワイト経由でボノに頼んでもらえない?」、SUGIZO「話してみるよ」。

世界中に地球環境に優しい、音質の良い水素燃料電池コンサートを伝えていく為には、U2以上にメッセージを伝えられるバンドはいない。企業も政府も、個人も、そしてロックバンドも環境を無視して良いということにはなりません。国民に夢や希望を与える対象になっているミュージシャン、芸術家、俳優、スポーツ選手、政治家、有名になればなるほど、地球環境に対する意識と行動を持ち合わせる責務があると思うのです。

さて、ボノの反応はいかに?

「ダメ元で伝えてみるも『U2水素燃料電池コンサート』実現②」に続く・・・。


編集部より:この記事は多摩大学ルール形成戦略研究所客員教授、福田峰之氏(元内閣府副大臣、前衆議院議員)のブログ 2019年12月7日の記事を転載しました。オリジナル記事をお読みになりたい方は、福田峰之オフィシャルブログ「政治の時間」をご覧ください。