新竹・台北訪問:若者のけがれない笑顔に救われる

2019年12月14日 11:30

今、台北にいる。水曜日夕方に台北と台中の中間に位置する新竹にある行き、木曜日の昼にNational Chiao Tung University(国立交通大学)で講演をした。終了後、すぐに台北に向かい、4時からAcademia Sinicaで講演をした。いずれも200人くらいの会場だったが、かなりの立ち見が出る盛況だった。前者は「内閣府のAIポスピタル」の紹介、後者は「免疫ゲノム学と免疫療法」も話をした。そして、今日の午後は台湾のFDA(医薬食品局)でFDAの職員に「がんプレシジョン医療と免疫療法」の話をした。

国立交通大学の講演情報サイトより:編集部

1時間以上の講演を2日間で、少しの重複はあるものの、半分以上が異なっている3回もするのは少し厳しかったが、木曜日はシカゴに来ていた学生の招待、今日は理化学研究所に滞在していた学生の招きなので気力を振り絞って講演した(昔は平気だったが、さすがに最近はこの日程は体に堪える)。

国立交通大学の弟子は、昨年助教授として採用された人で、台湾FDAでの講演を依頼してきたのは、台北医科大学の教授だ。かつての部下と会うのも懐かしいし、彼らを励ますことができるのは楽しいことだ。そして、多くの質問があり、一つ一つに丁寧に回答したので、講演会の総時間は90分程度になってしまった。

この歳になると、自分の研究よりも、かつての弟子や若手研究者を励ますことも重要な役割だ。学生だった人の学生である若者数人が日本に来て勉強をしたいと言ってきた。これは私の弟子が、私の研究室での経験をポジティブに学生たちに伝えているからであり、少し誇らしげな気持ちになった。研究室が狭いので、すぐに受け入れるのは難しいが、何とかしたいものだ。

台湾に来ると気候が穏やかで、人々はフレンドリーで、食事もおいしいので、いつ来ても、心が温まる。今度来るときは、交通大学の学生たちとミーティングをして、研究指導することを約束した。そういった時に嬉しそうにしてくれた学生たちの笑顔に心が洗われた。

日本では週刊誌で内閣府の首相補佐官と厚労省の審議官とのスキャンダルが話題になっているようだが、日本の政治家も官僚もメディアの人にも、ここにきてこの国の学生たちの前向きで真摯な態度に接して、心を清らかにして、前向きな議論に取り組んで欲しいものだ。


編集部より:この記事は、医学者、中村祐輔氏のブログ「中村祐輔のこれでいいのか日本の医療」2019年12月14日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。

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中村 祐輔
医学者、内閣府SIPディレクター

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