桜を見る会による「野党政権奪取」で株価暴落の恐怖

2019年12月20日 06:00

「桜を見る会」による安倍自民党政権の危機

11月8日参院予算委での共産党田村智子議員による総理主催「桜を見る会」の「私物化疑惑」追求を契機にして、立憲、国民、共産などの野党各党が、議員80人規模の「総理主催:桜を見る会追及本部」を立ち上げ、「前夜祭」を含め、安倍首相の「公職選挙法違反(買収・寄付)疑惑」「政治資金規正法違反(不記載)疑惑」「無銭飲食・違法献金・違法寄付・贈収賄疑惑」「反社・ジャパンライフ招待状疑惑」「行政文書等違法廃棄疑惑」などの、数々の「疑惑」を徹底的に追求した結果、マスコミ各社の世論調査でも、安倍内閣及び自民党の支持率が急落し、今や、安倍首相の進退問題にも及びかねない政治情勢となっている。

「桜を見る会」追及の野党合同ヒアリング(17日、国民民主党サイトより)

立憲、国民、共産などの野党側は、追及の手を緩めず、年明けの通常国会においても、引き続き「疑惑」を徹底的に追求し、安倍自民党政権打倒・政権奪取を狙っている。

「桜を見る会」及び「前夜祭」には法律上何らの違法性も存在しない

しかし、「桜を見る会」及び「前夜祭」には法律上何らの違法性も存在しないことは、11月30日付け「アゴラ」掲載拙稿「桜を見る会や前夜祭に特段の違法性は存在しない」、12月5日付け拙稿「桜を見る会:野党側の疑惑追及は完全に失敗」、11月21日付け拙稿「桜を見る会安倍首相の説明は納得できる」、11月17日付け拙稿「桜を見る会疑惑の法的検討:買収罪は成立するか」で詳述した通りであるから再論しない。

要するに、野党側の「総理主催:桜を見る会追及本部」による「疑惑追及」なるものは、すべては、あくまでも、「疑惑」に過ぎないのである。「疑惑」を証明するに足りる事実も証拠も存在しないからである。

桜を見る会を奇貨とした「野党政権奪取」もあり得る

しかし、上記の通り、「桜を見る会」や「前夜祭」には法律上何らの違法性も存在しないとしても、違法性が存在しないことと、「疑惑」追及による国民への政治的悪影響、さらには政局とは全く別個の問題である。

多数の著名人と記念撮影をする安倍首相夫妻(官邸サイトより)

現に、マスコミ各社の世論調査の結果、安倍首相の説明に納得できない有権者が80%前後もあり、安倍内閣と自民党の支持率は急落しているからである。もしも、年明けの通常国会での野党側の徹底追及により、更なる支持率急落が続けば安倍内閣総辞職、「桜を見る会」の「疑惑」を奇貨とした野党側による政権奪取もあり得る。

立憲、国民の前身:旧民主党政権「悪夢」の3年3か月

しかし、立憲、国民の前身である旧民主党政権の3年3か月は、「物から人へ」のスローガンの下に、公共投資を急減し、人への投資を重視する政策を推進したが、デフレ脱却のための有効適切な金融・財政政策を欠き、為替が1ドル80円台の超円高を招き、自動車・電機など輸出産業を中心に大企業、中小企業を含め企業業績が極めて悪化した。

その結果、倒産、失業、賃金低下、消費不況、不動産価格や消費者物価の下落等のデフレ経済が続き、旧民主党政権下での日経平均株価は8000円台にまで暴落した。まさに「悪夢」の3年3か月と言っても過言ではない。

安倍自民党政権「アベノミクス」の画期的実績

これに反し、第二次安倍自民党政権は、「アベノミクス」の「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」のいわゆる「三本の矢」の断行により、為替の超円高が是正され、大企業、中小企業ともに企業業績が画期的に向上し、ほぼ完全雇用を達成し、雇用拡大、名目賃金上昇、経常収支大幅黒字、外貨準備高拡大、世界一の対外純資産拡大等による経済成長をもたらした。

さらに、安倍政権は、防災・減災・国土強靭化対策、子育・教育費支援、先端技術開発投資、農業・医療・観光分野等の規制改革、開発特区創設なども果敢に実行し、外国人観光客・観光収入の激増、不動産価格上昇、農産品輸出拡大、税収拡大、社会保障予算増加等をもたらした。

その結果、大企業・中小企業を含む画期的な企業業績向上を反映して、現在の日経平均株価は旧民主党政権時代の3倍である2万4000円台にまで上昇した。株価の上昇は、年金基金の拡大、個人及び企業の含み金融資産の拡大をもたらし、日本経済や社会保障にとって極めて重要であり有効有益である。

共産党などの野党側は、株価が一時下落すると決まって政府による年金積立金の株式運用を厳しく批判するが、現在のように株価が2万4000 円台にまで上昇し、年金基金が飛躍的に拡大すると、途端に沈黙している有様である。

「アベノミクス」以上の金融・財政・成長戦略のない野党側

立憲、国民、共産などの野党側は、アベノミクス効果を否定し、「景気回復の実感がない」「格差が拡大した」などと、アベノミクスを全面的に批判攻撃するが、批判攻撃するだけで、「分配政策」に偏り、悲しいかな、アベノミクス以上の、本格的に日本経済を成長発展させ、国民生活を向上させる、具体的且つ有効適切な「金融・財政政策」や「成長戦略」を持ち合わせていない。安倍首相による「国政選挙6連勝」や「首相在任史上最長記録更新」は、アベノミクス効果と決して無関係ではあり得ないのである。

立憲、国民、共産などの野党側は、目玉の経済政策として「最低賃金1300円以上」への引き上げを主張しているが、これは韓国の文政権が失敗した政策である。労働生産性向上を無視したイデオロギー的な「最低賃金引上げ」は、日本企業の98%以上を占める中小企業に致命的打撃を与え、倒産、失業、賃金低下、消費不況など、国民経済を破綻させ、必ず失敗するのが「韓国の教訓」である。

桜を見る会を奇貨とした「野党政権奪取」で株価暴落の恐怖

このように、「アベノミクス」を全面的に批判攻撃するだけで、「アベノミクス」以上の有効適切な金融・財政・成長戦略を持たない立憲、国民、共産などの野党側が、もしも、「桜を見る会」の「疑惑」を奇貨として政権を奪取し、いまだデフレ脱却途上にも拘わらず、現行の日銀による異次元の金融緩和政策を否定するなど、「アベノミクス」と正反対の経済政策を断行した場合には、たちまち、株価暴落、企業業績悪化、倒産、失業、賃金低下、消費不況、税収減少、社会保障予算削減、年金基金悪化、経常収支大幅赤字、外貨準備高激減、対外純資産縮少、不動産価格暴落など、日本経済を「失われた20年」のデフレ経済に逆戻りさせる危険性が極めて大きい。

とりわけ、企業業績を反映し、日本経済の最重要な経済指標である株価の暴落は、含み資産を消失ないし縮小させ、年金基金のみならず、企業業績や雇用・賃金を含め、日本経済全体に致命的な打撃を与え、深刻な悪影響を及ぼすであろう。

加藤 成一(かとう  せいいち)元弁護士(弁護士資格保有者)
神戸大学法学部卒業。司法試験及び国家公務員採用上級甲種法律職試験合格。最高裁判所司法研修所司法修習生終了。元日本弁護士連合会代議員。弁護士実務経験30年。ライフワークは外交安全保障研究。

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加藤 成一
元弁護士(弁護士資格保有者)

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