情報や人の集積地VS落ち着いた生活環境。基礎研究の優位性は…

こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

(昨日のブログはこちらから)

山形二日目の本日は、それぞれで鶴岡市や近接の酒田市などの主要な観光地を回らせていただきました。鶴岡市が誇る加茂水族館(クラゲに特化)など、想像以上のクオリティでびっくり…!

約40名の勉強会参加者はみな意識が高く、興味の幅も様々で、中には「トルコハワイ事件」の跡地を見に行っている方などがおりました。


※トルコハワイ事件(余目町個室付特殊浴場事件)

行政がいったん営業を許可した風俗店に対して、地元住民が強く反発。板挟みになった行政は、風営法で「近接地に児童施設があってはいけない」というルールを逆手に取り、事後に児童遊園を近くにつくり、風俗店を違法営業として摘発した。

自ら許認可を出しながら、事後に児童遊園の建設→摘発に至らしめた行政のウルトラCに対して最高裁まで争われ、行政側が見事に敗訴。本件は「行政権濫用の典型事例」として政治・法学部生のテキストとして必ず扱われる事例となっている(最判昭53.6.16)。

世の中には、まだまだ学ぶべきこと・見るべきところが本当に沢山ありますね…。

そして一昨晩の懇親会では「この基礎研究・成功は、果たして地方だからできたのか」「東京でやった方がさらに成功したのではないか?」「地方の優位性とは、結局なんなのだ?」という点について議論が白熱しました。

ITが発達してリモートですべてが完結する減退においても、リアルで対面することに利点があることは間違いありません。

そのIT産業もシリコンバレーという地域に集積し、経営者やエンジニアたちが最先端の情報交換を行うことでお互いが大きなメリットを得て発展してきたわけです。

さらに都会にいれば、研究発表会なども頻繁に近くで行なわれますし、最新のファッショントレンドなども身近で感じることができます。

なので、日進月歩で進化するITや、ビジネス・アートなどを研究するのであれば、やはり都会に優位性があることは揺るぎそうもありません。

一方で、結果が出るまでに何年もかかるようなバイオ基礎研究は、一概にそうとも言えないと。

流行り廃りを過剰に気にしすぎて、新しい理論に目移りして手を出してしまうと、結局はその研究が大成しないことにもつながりかねません。

リモートで適度に最新の知見を得ながら、落ち着いた環境でどっしりと研究を続けて仮説を検証していく。

そして地方であれば満員電車に悩まされることもなく、おいしい空気や料理などQOL・生活環境の向上は約束されています。

実際に鶴岡市で研究をしている方々は口々に「東京の満員電車やせわしなさに、私は耐えられなかった」「落ち着いた環境だったから結果を出せた」と述べておりました。

また冨田教授は、腰を据えて研究をするために多くの人々が居住を選択することから、「こんな遠くまで腹をくくってきたのだから、絶対に結果を出さなければいけない」という覚悟が定まるという点にも言及しておりました。

やや精神論ながら、これも非常に説得力がある要素だなと感じたところです。

東京VS地方の議論に終わりはありませんが、一概にどちらが有利ではなく、研究内容や特性によってケース・バイ・ケースだという当たり前のことに気づいた山形の夜。

盛りだくさんで一泊二日で沢山のことを学べ、冨田教授や主催の方々に心より感謝をしたいと思います。

また様々な専門性を持つ40名の方々と繋がれたコネクションを活かして、今後わたしも政策を磨いていきたいと思います。

本当にありがとうございました!

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会、地域政党あたらしい党代表)のブログ2019年12月22日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。