サンタさん、『はだしのゲン』をありがとう

2019年12月25日 11:30

ハッピーホリデー。

私はサンタさんを信じている。サンタさんのおかげで、人生が広がった。

あれは、1982年の12月25日の朝だった。当時、私は小2だった。その年、サンタさんは反戦漫画『はだしのゲン』の1巻と2巻を枕元に置いていってくれた。『ドラえもん』などに夢中だった私にとって、この漫画は衝撃だった。戦争とは、原爆とはこれほど恐ろしいものなのか、と。かたい頭に釘を打ち込まれたような、強烈な体験だった。「戦争のバカタレ、原爆のバカタレ」と心の中で叫んだ。それは衝撃的な読書体験だった。今まで読んできた漫画が薄っぺらく感じた。戦争や原爆の前では、友情、努力、勝利も必ずしも通用しない。

あのとき、サンタさんが『はだしのゲン』をプレゼントしてくれなかったらと思うとゾッとする。まあ、ネトウヨにはならなかったと思うし、反自民家庭で育っていたので、黙っていても左系文化人になったのだと思うけれども。

このように、サンタとは人を導くものなのである。燃えたぎるような、あの赤々とした服をきて、市民を鼓舞する存在なのである。

その後も、私のサンタさんは『ノストラダムスの大予言』など、様々な本などをプレゼントしてくれた。最後のサンタさんは18歳の頃だったか。5000円札がそのまま置かれていた。ありのままに生きていけというメッセージだったと捉えている。

子供が生まれてから、私が寝ているうちにサンタはまたくるようになったようで。リサイクルのおもちゃが山のように届いていた。私は、サンタに導かれて左系文化人になったが、娘はSDGsを意識した子供に育つかもしれない。

まあ、人生は自分で切り開くものだが。サンタは導いてくれるのだ。感謝。


編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2019年12月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。

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常見 陽平
千葉商科大学国際教養学部専任講師

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