回想2019年

一年があっという間に過ぎ去ったと感じた方は多かったのではないかと思います。なぜそうなのか、私の個人的な論理は夏の位置にあると思っています。暦的には夏至が6月、冬至が12月で太陽の高さで考えれば夏は6月終わりに、冬のピークは12月下旬になります。

梅干し太郎/写真AC

実はここバンクーバーはこの法則に近いものがあり、例年、6月終わりから7月にかけて最高の季節となり、12月終わりである今は最も気温が下がってくる時期であります。理由の一つは緯度が高いために太陽の高さと気温や気象状況がそれに呼応しやすいことがあるのかもしれません。一度、気象に詳しい方に聞いてみたいものです。

ところが日本の場合、夏といえば8月15日のお盆前後で、酷暑の日本はその暑さが9月にかかることも多くなっています。人は季節と気持ちが同化しやすいもので夏の暑い時期に向かってどんどん盛り上がっていき、そこから落ち着き、実りある秋、そして冬を迎えるサイクルがあるわけですが、9月から12月まで4か月しかなく、その間に残暑、秋、そして冬の入り口とあわただしくなることで「あぁ、今年ももう終わりか」という気にさせるのだろうと思っています。

さて、私の2019年もまた駆け抜けるように終わった、という気がします。わかっているからこそ、今しかないチャンスを貪欲なまでに取り込みながら経験値を増やしていきました。仕事は確かに戦争のような日々でした。実りもあったし、悔しい思いもしました。数あるビジネスのなかでテコ入れが必要だったものあるし、予想以上にうまくいったものもあります。

また昨年から徐々に始めた案件で日本から一般書籍及びカナダの大学向け教科書を輸出販売する事業を本格始動させました。今年、新たにロジスティックスを開拓し、仕入れ先も増やしました。いろいろな仕事はやってきましたが輸出入を本格的に展開するのは今回が初めてです。新しいビジネスを始めるとわくわく感とともにどうやって差別化を図るか考えてしまいます。私のライバルはアマゾン。負けない価格とサービスを生み出してみたいと思っています。

健康も今年の重要なテーマでした。これには一層留意する年齢になった気がします。無理が効かない、と思ったのは帯状疱疹で苦しい思いをしたときでしょうか?私は結石と痛風は何度もやっているのですが、今年はこれに帯状疱疹が加わったのでこれ以上痛いものはないと前向きにとらえています。また痛風だろうが帯状疱疹だろうが会社を休むことが一度もないのが私の強みでもあります。

そのため、必要なのは健康維持ということで週3回やるエクササイズの運動量を昨年より3割ほど増やしました。あとは体幹を強くすることを心掛けたことで体の調子はとても良い気がします。おかげさまで物事を今まで以上にしっかり見て考えて、判断することもできます。すべての基本はやっぱり健康から始まるのでしょう。そして前向きに生きていくことです。

幸せとは何か、と考えたのも今年でした。経済的成功は人を幸にするか、といえば確かに幸せ度は上がると思いますが、それはエレメントの一つだし、一定以上のお金は必要なのか、と考えています。お前は事業を幅広くやっているじゃないか、と言われそうですが、それは会社の話であって個人のお財布とは別です。私の生活は間違いなく質素だし、それこそ3足1000円の靴下を買うにも悩むぐらいです。

私は高級レストランよりも気の合う仲間とワイガヤをしている時が楽しく、餃子や空揚げといったごく普通のつまみで5人10人でビールを飲みかわすそんな時、仲間がいる幸せを感じます。幸せは誰かと分かち合うもの、と強く感じるようになった年でしょうか?

今年一年を振り返って思うことは踏み外さず、年の終わりを迎えることができた、ということかもしれません。私は5年計画や年初の抱負など自分の立ち位置が偶然気ままにならないようにしっかりコントロールしてきました。「面白くないだろう」といわれるかもしれませんが、その中で発見や自己啓発は多いものです。強くたくましい人生を送る、これが私の信条とするところです。

皆様の2019年はどうでしたでしょうか?思い起こし、来年に向けてプランをするのには絶好のタイミングではないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。よいお年を。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2019年12月31日の記事より転載させていただきました。