水素燃料電池コンサート~ LUNA SEAがやらねば...

2020年01月04日 06:00

U2が水素燃料電池コンサートをさいたまスーパーアリーナで開催して2週間、2019年12月、同じ会場でLUNASEAが恒例のクリスマスコンサートを開催した。楽器の電源はどうなっているのか?

SUGIZOもU2コンサートの水素導入に関わっている。2年前のLUNASEAコンサートは水素燃料電池を使っている。となれば、このLUNASEAコンサートも当然のことながら、水素ということになる。

SUGIZOは自分のコンサートを水素燃料電池コンサートにするためにFCVであるトヨタMIRAIとホンダ可搬型電源供給機Exporter9000を購入している。どうやらこの2つをLUNASAEコンサートに使用することを決めていたようだ。

でもFCV1台では、全部の楽器に電源を供給するにはリスクがある。U2コンサート時、SUGIZOに会った際に「良かったら僕のFCVトヨタMIRAIを使ったら…。Exporter9000は、僕は持っていないけど、今回U2に協力してくれているユニファイド・サービスに頼んでみるよ」と伝えると、SUGIZOは「それはありがたい。最高のコンサートになる」。

翌日、ユニファイド・サービスに連絡をとると「SUGIZOの取り組みに協力する。地球環境への貢献は、当社の思いでもある」と。こうなればCO2フリー水素の提供もU2と同じ枠組みでお願いしてみようと長州産業に連絡してみたのです。

「ここまで来たのならLUNASEAの協力もお願いできないか?U2と同様に水素の提供を長野県企業局に、そしてFCVの移送を長州産業にサポートしてもらいたい」。そうすると「早急に検討して結論を出す。基本的には協力出来ると思う。長野県企業局にも聞いてみる」。そして正式にOKの返事が返って来たのです。

これで、2019年LUNA SEAクリスマスコンサートは、2年ぶりに本格的な水素燃料電池コンサートを行えることになったのです。FCVトヨタMIRAIは、SUGIZOと僕のMIRAIの2台。ホンダExporter9000はSUGIZO所有物とユニファイド・サービス提供の2台。CO2フリー水素の提供は長野県企業局。2台のFCV移送は長州産業。この枠組みで行われることになったのです。

12月22日(日)コンサート最終日、素晴らしいサウンドでコンサートが続く中、突如SUGIZOが音響トラブルを宣言し、一時コンサートは中断、トークの時間が暫く続いたのです。このトラブル、FCVトヨタMIRAIからの電源供給が原因だったらどうしよう…。さらに、それが僕のMIRAIが原因だったらエライことになる、どうしよう…。何度か水素燃料電池コンサートを行ってきたし、電源トラブルは無い。だからMIRAIが原因ではないはず。でも…。

そんな中、SUGIZOが「ディレイを演出する機械が壊れた。でもこのままコンサートは続行する」とのメッセージを会場内に伝えたのです。ディレイが壊れたと言われても器材に詳しいわけではないので、壊れた原因がMIRAIなのか…、と頭をよぎる。悩んでもしょうがない、コンサートが再開したので聴き入ることにしたのです。コンサート終了後にSUGIZOに「MIRAIが原因だったのか?」と聞いてみると「電源はしっかり提供されていた。別の問題だ」と知らされた。

正直、僕の原因ではない。「あー良かった」と思ってしまった。しかし、ファンにとっては原因は何か、ということは問題ではなく、器材トラブルがあって、コンサートが中断してしまったことが問題だったはず。立場違えば、思いも違う。正に…そうであったのです。

僕の思いは、LUNASEAのような特別なバンドが、多くのサポートを受けて実現できる水素燃料電池コンサートから、サポートを少量化し、誰でもが出来る燃料電池コンサートにしたいのです。これはSUGIZOとも思いを同じにしていいます。コンサート終了時、今回協力してくれた長州産業岡本晋社長との会話でも、SUGIZOは「地球環境を無視したコンサートはあり得ない。水素を使ったコンサートが当たり前とならなくてはいけない」と語ってました。そのためのモデルが今回のコンサートなのです。

まず、FCVは個人の所有物を使う。今回はSUGIZOと僕が提供。可搬型電源供給機Exporter9000も同様にSUGIZO、ユニファイド・サービスが提供。予備車は用意せず、必要最小限の台数とする。望ましいのはFCVと可搬型電源供給機の提供者が同じであれば、トランクに積んで移動と共に運び込むことが可能。所有者が会場までFCVを運転してきて、電源として利用し、コンサート終了後に乗って帰ることが出来れば更に簡単になっていきます。

ただ、現況では70MPのCO2フリー水素を提供してくれる水素ステーションが限られた場所にしかないので、フル充填したFCVをキャリアカーに載せて運ぶことになってしまうのです。また、コンサート終了時に乗って帰るまでの水素があれば良いのですが、無い場合はキャリアーカーになります。近所に水素ステーションがある場合は、CO2フリー水素ではないが、水素を充填してから帰ることになります。

さいたまスーパーアリーナは、幸いにして浦和水素ステーションが近くにあるので、そこで充填ということになります。まだまだ、必要条件はありますが、省力化モデルを追求していかないと「当たり前に水素燃料電池コンサート」になりません。

最初は、全てを完璧にとはいかないまでも、多くのアーティストに水素燃料電池コンサートを「先ず、やってみて」欲しいのです。そのためのアドバイス等、僕がサポート出来ることはやっていきたいと思っています。それとダメ元で言うと今度は、英国ロックバンドColdplayには是非とも水素を使ってもらいたいと思っています。水素燃料電池で演奏された「Clocks」を聴いてみたいのです。

水素燃料電池コンサートにチャレンジしてみたい方は、 fukuda@fukudamineyuki.com まで、ご連絡下さい。


編集部より:この記事は多摩大学ルール形成戦略研究所客員教授、福田峰之氏(元内閣府副大臣、前衆議院議員)のブログ 2020年1月3日の記事を転載しました。オリジナル記事をお読みになりたい方は、福田峰之オフィシャルブログ「政治の時間」をご覧ください。

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福田 峰之
多摩大学客員教授、前内閣府副大臣、前衆議院議員

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