米国が航空機のアクセシビリティ改善に動き出した

2020年01月07日 14:00

米国運輸省(DOT)は、通路が一つしかない中型航空機についてアクセシビリティ基準を定めようとしている。3月2日締め切りでパブリックコメントを求めている段階で、その後、正式規則となって米国航空会社に適用される。

Matthew Hurst/flickr:編集部

通路が二つある大型機についてすでに基準があるが、中型機が多用される最近の動向を受けて、125席以上の中型機にも基準を設けることになったそうだ。法的根拠はAir Carrier Access Act(航空機アクセス法)である。

障害を持つ乗客がトイレを利用する際に遭遇する不便の解消が基準制定の目的である。トイレ内装の改善を求めるほか、車いす利用者のための基準が強化され、さらに客室乗務員の訓練も必要になる。

トイレドアの敷居を低くすること、トイレ内に握り棒を設置すること、ドアロックが容易に操作できることなどが内装改善の具体的な内容である。今のところ、トイレ面積の拡大は求められていない。

歩行できない乗客を座席からトイレに運ぶために使用される、機内用車いすの座面の高さは、座席の高さに合わせる必要がある。安全性と安定性のために、機内用車いすには車輪ロックその他の機能が必要になる。

障害のある乗客を支援する手順を客室乗務員に訓練することが要求される。航空会社は機内トイレのアクセシビリティ機能に関する情報をサイトで提供するようになる。

最近はコードシェア便が当たり前になっている。米国航空会社のフライトで成田・羽田に到着し、日系航空会社のアジア便に乗り換える場合がある。日系フライトがコードシェア便ならば、米国航空会社が米国-日本-アジアのフライトを提供したと見なされる。

ユナイテッド航空サイトより

それゆえ、日系航空会社が米国の航空機アクセシビリティ基準を満たしていないと訴えられる恐れもある。米国の動きは決して「海の向こうの出来事」ではない。

山田 肇  情報通信政策フォーラム(ICPF)理事長/東洋大学名誉教授

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山田 肇
ICPF理事長、東洋大学名誉教授

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