日産前会長ゴーン氏の記者会見を視聴した感想

2020年01月09日 00:30

中東情勢が緊迫するなかで、日本企業のBCPの動きのほうに関心が向きますが、とりあえず「興味本位」で1時間半ほど、レバノンにおけるゴーン氏の会見を生動画で視聴しました。アラビア語、ポルトガル語、英語、仏語で記者から質問が飛んできても、それぞれの言葉で回答するのはスゴイと思いましたが、「同時通訳不能」な状況が増えたところで視聴をやめました。

NHKニュースWEBより:編集部

文藝春秋の2019年1月号、同7月号、週刊文春のいくつかの記事を読んでいますので「日産の共謀者の実名を暴く!」とのことでしたが、すでに概ね報じられていたシナリオについて、すでに報じられていた名前ばかりが並んでいましたので、全く新鮮味がなかったです。逃亡方法については「関係者に迷惑をかけたくない」として、一切話さないのは予想どおりでした。ルノーへの思いも一切語りませんでした。

「私は無罪の証拠を握っている」と力説していた証拠も、すでに新聞等で報じられていたものばかりなので期待外れでした。「私を貶めた法律事務所」という表現があったので「どこ?それどこ?」と思いましたが、行政官の名前と同様、実名は出ませんでしたね。

唯一驚いたのは、存じ上げている東京大学のT先生が実名で登場したことでした。アドバネクス事件では東京地裁第8民事部(商事部)の裁判官に「喝!」を入れておられましたが、ゴーン氏が全世界に向かって「東京大学のTさん(実名)は、きっと私に有利なことを書いてくれる」と述べるほどですから、とても信頼されているのでしょうね。

東京地裁の裁判官から「そんなに奥さんと話がしたいって、いったいどんな話がしたいのですか?」と聞かれて、ゴーン氏は閉口したそうですが、「そりゃそうだよな」と素直に思いました。

ゴーン氏の会見でも少し言及されていましたが、元代表取締役のグレッグケリー被告は、この会見をどんな思いで視ていたのでしょうか。ケリー被告の金商法違反事件が終わらないかぎり、検察とゴーン氏との闘いも終わらないだろうな…と。

山口 利昭 山口利昭法律事務所代表弁護士
大阪大学法学部卒業。大阪弁護士会所属(1990年登録 42期)。IPO支援、内部統制システム構築支援、企業会計関連、コンプライアンス体制整備、不正検査業務、独立第三者委員会委員、社外取締役、社外監査役、内部通報制度における外部窓口業務など数々の企業法務を手がける。ニッセンホールディングス、大東建託株式会社、大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社の社外監査役を歴任。大阪メトロ(大阪市高速電気軌道株式会社)社外監査役(2018年4月~)。事務所HP


編集部より:この記事は、弁護士、山口利昭氏のブログ 2020年1月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、山口氏のブログ「ビジネス法務の部屋」をご覧ください。

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