賢さをつくる 〜 なぜ学校教育では賢くなれないのか

2020年01月13日 06:00

「賢さ」「頭がよい」とは、どういうことか。「頭がよい」とはわかっているようで、あまりわかっていないことだと思います。小学生と高校生、社会人では「頭のよさ」はちがってきます。社会人の中でも、現場の人と経営の人では「頭のよさ」はちがってきます。

東大に独習で入学し、起業で成功したあとも「頭のよさ」を分析し、どうすればふつうの人も「頭がよく」なるのかを考えつづけた成果が、谷川祐基さんの「賢さをつくる」です。

なお、谷川さんは『賢者の勉強技術 短時間で成果を上げる「楽しく学ぶ子」の育て方』という名著も書かれています。

「頭がよい」とはどういうことか

人それぞれ「頭のよさ」の定義はちがってくるけれど、明確な点もあります。学校ではインプット力が重視されて、社会に出るとアウトプット力が重視されていくという点です。社会で求められるのは、成果をアウトプットする力なので、学校と社会では、求められる頭のよさの「方向」はちがうのです。

具体化の世界と抽象化の世界

では、具体的に「頭がよい」とはどういうことでしょうか。それはインプットとアウトプットのバランスのよい人のことです。現在の小中学校は、アクティブラーニングといって、アウトプットのお遊戯状態になっています。ほんとうはインプットをしなければならない時期に、それをしていない。これはほんとうに深刻な問題だと思います。

さて、ここでいうインプット力は、「抽象化能力」であって、アウトプット力は「具体化能力」です。勉強の得意な人は、丸暗記する能力ではなく、知識のピースを整理して体系化できるような「抽象化能力」をもっています。ぎゃくに商品を開発するような営みは、抽象的なアイデアや仮説を「具体化応力」で具現化して対応していかなくてはなりません。

そして、アイデアマンといわれている人たちは、必ず抽象化と具体化をやっています。具体的な商品を抽象化してヒットの本質をつかみ、その本質を具体化することで次々と商品のアイデアを生み出すことができる。抽象化と具体化を組み合わせることによって、新しいアイデアを量産していくことが容易になるのです。

いますぐできる、頭をよくする思考方法

そのために、5W1Hを自分に投げかけることを習慣化したり、階層構造を使って思考を可視化したりする方法が説明されています。

「賢さをつくる」という意味では、学校教育は真逆の教育をやってしまっています。具体的な「賢さの定義」や「賢さをつくる」方法は、社会人の峠を越えてしまった人間にも、多くの気づきを与えてくれるのです。

中沢 良平
大手元請系企業に勤務後、私立小学校に勤務。公立小学校に転身後、早期退職。年金支給開始まで技術系個人事業主として糊口をしのぐ日々。

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中沢 良平
元教員、ギジュツ系個人事業主

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