いよいよ公益通報者保護法の改正か?自民党PT論点整理始まる

2020年01月17日 14:01

1月20日に召集される通常国会では、過去最少52本程度の提出法案数のようですが、昨日、自民党PT(消費者問題調査会 公益通報者保護制度に関するPT)による論点整理が行われましたので(リリースはこちらです)、提出法案の中に公益通報者保護法の改正法案が含まれる可能性がありますね。

自民党本部(編集部撮影)

昨年の首相所信表明でも「公益通報者保護を強化する」とありましたし、日弁連のこちらの集会なども「2020年通常国会に公益通報者保護法の改正法案が提出される見通し」とありますので、どうしても期待してしまいます。こういったニュースは共同通信さんが早くて正確なのですが。。

2018年の年末に内閣府・消費者委員会の専門調査会がとりまとめた報告書の方向性が維持されているのでしょうか、それとも経済団体の反対に配慮して「やや後退」になってしまっているのでしょうか、法案の中身についてはわかりません。

ただ、先日も若干ご紹介したように、2019年11月26日、EU内部通報者保護指令が公布され、(内部通報制度に消極的だった)ドイツやフランスでも内部・外部通報者の保護を徹底した公益通報者保護法の国内法化が進みます。企業は内部通報を受理する専門社員を雇用しなければならず、また、通報者への不利益処分が課された場合には「報復であることの推定」により立証責任が転換されることで、労働者の徹底保護が図られます。

このような海外事情や日本郵政グループの事例、JDIの事例をはじめ、近時の企業不祥事の発覚端緒をみても、EUと同様の保護法制は日本でも急務です。従業員の方々が、安心して通報制度を活用できる組織風土を築くためにも、改正公益通報者保護法の成立・施行が待たれます。

山口 利昭 山口利昭法律事務所代表弁護士
大阪大学法学部卒業。大阪弁護士会所属(1990年登録 42期)。IPO支援、内部統制システム構築支援、企業会計関連、コンプライアンス体制整備、不正検査業務、独立第三者委員会委員、社外取締役、社外監査役、内部通報制度における外部窓口業務など数々の企業法務を手がける。ニッセンホールディングス、大東建託株式会社、大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社の社外監査役を歴任。大阪メトロ(大阪市高速電気軌道株式会社)社外監査役(2018年4月~)。事務所HP


編集部より:この記事は、弁護士、山口利昭氏のブログ 2020年1月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、山口氏のブログ「ビジネス法務の部屋」をご覧ください。

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