今週のつぶやき:つまらなくなった政治に夢を

2020年01月25日 14:00

新型肺炎が中国の正月休みである春節と重なりました。肺炎そのものもとても気になりますが、中国の消費が上向くこの時期の経済活動が低迷するのは潜在的にボディーブローとなります。そして、習近平主席には本心からお見舞い申し上げます。

ただ、中国にここまでツキがなくなっているのはたまたまではなく、そういう運命の道を作ってきた経緯があったのだろうと考えています。肺炎の原因はわかりませんが、中国特有の因果関係があると思われ、それを事前にリスクとして予見できなかったことは大きすぎる中国の統治がいかに難しいかを物語っているのかもしれません。

では今週のつぶやきです。

日本株に期待の声

一部の専門家やアナリストなどから日本の株式市場に「最後の」夜明け前という声が出てきています。これはあくまでもチャートを分析した話で「チャートの月足が7年ぶりにゴールデンクロスする」という普通の人が聞いてもチンプンカンプンなこの事態が生じるかもしれないというのです。一言で言うと経験則からすればある株価を明白に超えればそこから加速度を上げて上昇する公算があるというわけです。

写真AC

このある株価とは18年の高値、24448円であります。現在は23827円ですが、チャート上はエリオット分析という考えの中で上昇第3波に突入しているというのがその見解であり、もし本当にそれが当たるならは5月ぐらいまでに26-27000円程度までの上昇はあり得るかもしれません。ただそれが最後の上昇波ですからあとは下落が待っていることになります。

また、今年はアメリカ大統領選、中国の状況、中東情勢、英国のEU離脱、ドイツ経済など不安要素は山積みですからあくまでもその間、何も問題がなく、日本がオリンピックに沸くという前提がもっと重要かもしれません。

アメリカの株価も基本的には順調でダウ30000ドルは視野に入っているとみています。(現在29000㌦程度です。)ただ、明らかにGAFAの時価総額とかテスラの株価からは日本がバブルの時の不動産価値と同じ現象が起きていますから「最後の宴」のような気がしてならないのであります。

飛ばない国産飛行機

三菱スペースジェット(三菱航空機公式サイトより)

三菱飛行機が開発を進めるスペースジェット(旧MRJ)が6度目の納期延期を発表しそうだと一部で報じられています。三菱の社内体質の問題と万単位の部品をコントロールし開発する能力がないと皆が思っていますが、表だっては誰も言えない状況にあります。ライバルとなるべくエンブラエルはボーイングと組んだこともあり、開発スピードが極めて早くなっています。

一方、三菱飛行機の場合、例えば指示系統が非常に複雑でカナダ、ボンバルディアで経験を積んだアレックス ベラミー氏が重工の会長の宮永氏とのコミュニケーションラインを重視するというヒエラルキーが存在しているようです。開発事業とはどんなものでもカリスマ性あるリーダーが強い意志を持って完成させるものであり、テスラを軌道に乗せたイーロンマスク氏のような全身全霊を捧げるぐらいではないと成し得るものではありません。

6度も延期するというのは恥ずかしいというより日本の製造業への信頼感を完全に失わせる事態であります。同社はクルーズ船の造船でも2500億円の巨額損失を計上したことがあります。その時の教訓はほとんどなかったといってよいでしょう。エリート集団ゆえに足の引っ張り合いが引き起こした飛ばないプロジェクトになってしまうのでしょうか?

つまらなくなった政治に夢を

政治は常に2つの要素に分けて考えるべきです。一つは表向きの政策運営、もう一つは党としての運営であります。安倍政権が2012年末に成立した当初はこの二つの要素が両輪の輪のごとくうまく廻っていました。先日このブログで為替の話をした際、2015年7月から為替は変わったと指摘しましたがこの安倍政権の両輪の輪に変化の兆しが出てきたのもその頃だったのかもしれません。

「政治に興味があるか」とアクティブ層に聞けばNOという無関心派が圧倒的に多いと思います。それは国民をワクワクさせず、どこか違う国民の知らぬ世界でコトが進行していること、そして安倍首相が個人的にどれだけ良い仕事をしたとしてもそれ以上につまらない問題が出てきて、国会が空転し無駄なお金と時間を費やしているのであります。野党は空転させるプロ集団でありますが、それ以上のことができるとも思えません。ヤジは飛ばせても人材の層は極めて薄いのであります。

石破氏Facebook、官邸サイトより

しかし、これでは日本の政治は一向に変わらないでしょう。個人的には劇薬的ではありますが自民党分割案を提案したいと思います。似たようなポリシーながら双方が競合し、切磋琢磨する関係を作った方がよい気がします。好き嫌いが分かれる石破さんを対抗馬に立てる、そして安倍さんが正攻法で勝負する、それを国民は望んでいるんじゃないでしょうか?党利党略は国民はもううんざりしていることを分かってもらいたいと思います。

後記

環境活動家のグレタさんにムニューシン財務長官が「大学で経済学を勉強してから戻ってきて」と述べたのに対し「そんなの関係ない」と反論しました。「学」がある人間は何が有利かといえば論理性と説得力、そして論破する力だろうと思います。多くのデモは声の力で圧倒しようとします。昔は暴力もあったでしょう。

しかし、情報化社会に生きる中、今、世の中起きているすべての事はあまりに多面的であり、一面だけを捉えて解決策を見出せなくなっていることに気が付き始めている人も多いはずです。本当に物事を展開するのは難しく厄介になりました。ムニューシン氏はそれを言いたかったのでしょう。

では今日はこのぐらいで。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2020年1月25日の記事より転載させていただきました。

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