警視庁・マトリ・薬物問題を起こした芸能人それぞれの役割

2020年02月17日 16:00

現在、槇原敬之さんの事件で、大騒ぎとなっていますが、この事件本当に不可思議ですよね。
なぜ、2年前の所持容疑が今頃蒸し返されているのでしょうか?なぜ、2年前に逮捕しなかったのでしょうか?

Amith/flickr(編集部:※一部加工)

今回、使用では陰性となっていますが、警視庁は「クロと踏んで見込みで逮捕状をとってあてが外れた」推測ではありますがこんな図式だったのではないでしょうか。

沢尻エリカさんもごく微量の違法薬物の所持であげられましたが、最近の警視庁は焦りがあるんですかね?この事件、警視庁がそれほど執念を燃やしてあげなくてはならない案件なのか?と疑問です。

そんなことに執念を燃やしているから、覚せい剤の密輸が防げないのでは?
もっと密輸人や売人の検挙にこそ時間をかけるべきじゃないの?と思いますね。

マスコミも芸能人の検挙に大騒ぎしていないで、大量の覚せい剤の密売を水際で防いだ時に大騒ぎして、
警視庁やマトリを賞賛してあげたらどうでしょうか?例えば、昨年過去最高の押収量となったおよそ1tの覚せい剤。こういうのを防いだ時にこそ、大絶賛してあげましょうよ。

船から覚醒剤、押収量過去最多の1トン  中国人7人逮捕(朝日新聞デジタル 2019年6月6日)

以前、映画「世界で一番悪い奴ら」のモデルとなった、元北海道県警の稲葉圭昭さんにお話しを伺ったんですけど、日本は島国なので、いくらでも簡単に覚せい剤が入ってきているらしいですよ。

警視庁やマトリが大した社会悪にもなっていない、しかもそれほど常習性が高いとも思われない芸能人を追いかけ回しているのは、よく言われていますが警視庁vsマトリの自己顕示欲合戦としか思えませんので、本当の意味で「お手柄」の場合にもっと騒いであげましょう。

まるでお子ちゃまをあやしてあげるようですけど、今の様にそれほど大したことのない微罪に、高い給料をとっている公務員がはりついているなんてバカバカしいじゃないですか。
高い税金分、もっと質の良い仕事に精を出して貰いましょう。

それから薬物問題を起こした芸能人の方には、ご自分がおこした問題を振り返り、それについて語って貰う役割を引き受けて頂きたいです。経験者が語る啓発ほど、重みとリアリティがあり、役立つものはありません。また「きっかけ」を教えてもらうことで、真に役立つ予防教育となります。

「ダメ絶対」なんて役にも立たない標語を作って、ポスターなんかに無駄にお金をかけている現状の薬物対策は、マトリや警察の天下り先を作ってあげていること以外には全く役に立っていません。薬物を使わない人には響かないし、薬物問題を抱えて困っている人を追いつめているだけです。

薬物事犯の再犯率の高さからいっても現状の「ダメ、ゼッタイ」「薬物やめますか?人間やめますか?」のような排除の政策は、ゼッタイ、ゼッタイ、ゼッタイに上手くいかないのです。

世界的にもかつては厳罰化の方向だったのが、薬物問題が全く減らないので非犯罪化し、刑罰ではなく治療を!という方向性に変えたら、うまく回り出したんですよね。

だからこそ治療や自助グループに繋がる、回復の重要性を影響力の大きい芸能人に語って貰うべきです。そして回復に繋がる勇気を与えて欲しいんです。

「勇気を持って自分から回復の道を選べば罪には問われない、だから早く相談に行こう!回復後の人生の方がずっと素晴らしいものなんだ!」

そういうメッセージ活動をやって貰いたいんですよね。

現在私、俳優の高知東生さんと「たかりこチャンネル」という依存症の啓発番組をYoutubeでやっているので、高知さんとご一緒に行動させて貰うことがあるんですね。

そして知ったのですが、高知さんを街で見かけるじゃないですか、で、近づいて握手を求める人の中に、
「私も昔、薬やってたんです。だから絶対頑張って!」とか、
「俺も昔、薬使ってたんで、絶対復活して欲しい!」とか、
「高知さんが、また活躍するようになって励まされています!」とか、
こんな風に声をかけてくる人が少なからずいるんですよ。

いや、これ依存症の講演会の会場とかの話しじゃないですよ。
普通に歩いていてとか、コンビニの駐車場でとか、お店の店員さんにこんな風に話しかけられるんですよ。これには私もびっくりしていますが、日本にだって薬物で苦しむ人は蔓延しているし、薬物問題から復帰した人の活躍に希望を見いだす人たちがこんなに沢山いるんですよ!

はじめてこんな風に声をかけられた時、高知さんと「嬉しいですね~!」って感動したんですよね。私たちの方こそ、こうした声かけで励まされています。

自分の回復の物語を語っていくことは、恥の概念、叩かれることの恐怖、古い価値観からの脱却など、新旧の自分と格闘し、回復プログラムをしっかりとやっていなくてはできません。

有難いことに、高知さんはこの役割に真摯に取り組んでくださっていますが、それに対してもとやかく言ってくる人たちがいます。でも、こういった街中での温かい交流で、やはり当事者となった芸能人の啓発や予防教育には大きな効果がある!と、私たちは確信しているんですよね。

日本の薬物政策は、感情論や村八分理論を排除し、密売人の元を断つことに全力をあげ、末端の少量の使用者に対しては、刑罰ではなく治療に繋げる、その広報を薬物問題があった芸能人に引き受けて貰う。

そして、薬物問題に関わったこともない人のいい加減なアドバイスを、メディアはとりあげることを止める。これだけで、劇的に再犯者率は減ると思います。

ちなみに現在では全部が全部とはまだなっていませんが、薬物依存の一般人が治療に繋がってきた場合は、通報しないという病院も増えてきています。通報されない病院はどこか?悩んでいる方は各県の精神保健センターにご相談ください。

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田中 紀子
公益社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」代表

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