予算委員会における私の発言について

2日の予算委員会における私の発言について

2日の予算委員会において、質疑中の議員より、私が「高齢者は歩かない」とヤジを飛ばしたとして不適切だという趣旨の発言がありました。この件について、一言申し上げたいと思います。

1.  私は、「(要介護施設入居の)高齢者は(子供達のようには出)歩かない」という趣旨の発言をしました。「高齢者の人がまるで『歩く』ということをしない」といった誤解を与える不適切な表現でした。率直に反省しています。テレビをご覧になった高齢者の皆様、そして、ご家族や周りの皆様の心を傷つけてしまったことと思います。ご不快な思いをさせた方々に心からお詫び申し上げます。

2. 私の発言の趣旨は、以下のとおりです。

(1)高齢者一般ではなく、「介護を行う高齢者施設にいらっしゃる高齢者の方」を念頭においていました。高齢者施設といっても様々で、私以上に活発にご活動されている方が沢山いる施設もあるかもしれません。が、私が念頭においていたのは、何等かの介護が必要な方の入居されている施設です。

学校と要介護高齢者施設の違い

(2)感染症対策という観点からいえば、私は、学校と要介護の高齢者施設は本質的に異なると考えます。

子供達は自分自身で学校に毎日通い、長時間集団で過ごし、習い事やクラブ活動など様々な場所に頻繁に移動し多くの人に接触します。

他方、要介護の高齢者施設は、通常の場合、受付があり、出入りする方は管理されていますし、また、入居されているご自身が外出する場合も施設が把握しています。移動の手段も車であることが多く公共施設を使う機会は比較的少ないと思います。一般論としていえば、施設外に子供達のようにご自身のみで頻繁に移動して活動するということも少なく、したがって、他集団・他者との接触の機会は基本的に管理されていると考えられます。

本人の健康を守るための対策

(3)したがって、ご本人たちの健康を守る観点からすれば、子供達は学校という集団感染を生じさせやすい場所から遠ざけて自宅にいるという休校という措置が合理性を持つと考えます。

他方、高齢者施設は上記の性質上、むしろ既に接触が管理されている高齢者施設にいる方が対策が容易だと考えらえます。政府の基本方針もこれを踏まえたものと考えます。

本人が感染源とならないための対策

(4)また、私は、今回の全国一律休校は、子供達を守るとともに、子供達自身が感染原因となって感染クラスターを他の場所に増やすことを防ぐ上で重要だと考えます。子供達は移動が多く、また、感染したとしても無症状又は軽症であることが多いため、気づかずに感染させる可能性が高いと考えられます。

他方、要介護施設にいる高齢者は、上記(2)のとおり、子供達ほど活発かつ管理されていない移動が少ないため、感染源になる可能性は比較的低いと考えられます。むしろ、施設に感染が持ち込まれないための対策が何よりも重要であると考えます。

3. 私の発言は、上記の違いについて端的に述べようとした意図で発言したものです。最後に、改めて、表現が不適切であったことについては深く反省して、ご不快な思いをされた高齢者の皆様、また、支えておられるご家族や周りの皆様に心からお詫び申し上げます。


編集部より:このブログは参議院議員、松川るい氏(自由民主党、大阪選挙区)の公式ブログ 2020年3月2日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は、「松川るいが行く!」をご覧ください。