真面目に当直当番を務めてきた実直な防衛副大臣を責めてはならない

おう、防衛副大臣はこんなにも在京当番をしていたのか、とちょっと驚いたが、災害が多発している日本では自衛隊の出動件数も相当数に上っていただろうから、防衛副大臣が在京当番を相当数引き受けていたとしても不思議ではない。

TBSニュースより編集部引用

よくここまで頑張りましたね、と表彰してもいいくらいである。

自民党の若い国会議員でもこんなに熱心に仕事をする人がいた、ということを知って改めて自民党を見直したくらいである。

とかく衆議院議員は、地元の会合に顔を出したり、地元の有権者にどうやって自分をアピールするかを考えがちだが、この副大臣は自分に与えられた職責を果たすことに熱心で、在京当番も進んで引き受けたのだと思う。

他の省庁と違って防衛省はやはり特殊な役所である。
自衛隊という実働部隊を抱えており、いざという時に備えて寸時に対処できる体制を常時備えていなければならないだろうし、しかもその時々の情勢に応じて臨機応変に対応することが求められているはずだから、政務三役の役割は他の省庁と較べて格段に大きいはずである。

自分に与えられた職責の大きさを考えれば、とてものんびり自分の選挙区に帰って政治活動、いや選挙のための活動などやる気にはなれない、と言ってもいいかも知れない。

多分、私も同じように行動したと思う。

在京当番のために防衛省近くのホテルに宿泊していたそうだが、どうやら防衛省の他の職員も同じホテルを利用していたようだ。在京当番のための宿泊費を防衛省が負担することには何も問題はない。

宿泊日数が多かった、ということで防衛大臣から議員宿舎を借りるように勧められたそうだが、むしろ防衛省の場合は在京当番のための専用宿泊施設を用意するのが本筋ではなかったか。

新型コロナウィルス問題でも見られるとおり、自衛隊の果たすべき役割はこれからも益々大きくなりそうである。政務三役の果たすべき役割も当然大きくなる。

私用のための宿泊ではないのだから、防衛副大臣に在京当番のための宿泊代金を負担させるようなことは絶対にすべきではない。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2020年3月6日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。