経済大国ニッポンは終わったのか?元ライフネット出口氏の強烈な意見

2020年03月08日 14:00

写真AC

ニッポンの経済の状況について手厳しい意見があちらこちらから聞こえてきます。終わっているのでなないか?という意見です。経済というのは世代交代や世界からの様々な刺激を受けながら常に「変態」していく中で成長できるものです。「変態」は生物学の進化の中で取り上げられる変化の一つでありますが、それは環境適応と防御、そして繁殖を通じてより強くなるための重要なステップであるともいえます。

しかし、日本は「変態」できているのか、いや、変わったとしても違った方向に変わってしまったのではないか、という懸念が私にはあります。「ガラパゴス」という言葉がかつて聞かれたのを覚えていらっしゃいますか?日本の独自の製品が世界の中でポツンと取り残されて独特のスタイルで残っていることであります。高速道路のETCなんてその典型であります。

この10数年、アジアの国々は大きく立ち位置を変えてきています。インドネシアにしろ、ベトナムにしろ、タイにしろいわゆる加速度的伸びを見せています。「日本に比べれば…」という声があるのはわかっています。

しかし、日本に自慢できるものがどんどんなくなってしまっていることに気がつかねば「ウサギと亀」の話になってしまうのです。いや、私はニッポンウサギは道を間違えてしまい、主流と違うところでさまよっているように感じるのです。これは海外から見た正直な感想です。

出口治明氏(ツイッターより)

日経ビジネスの編集長インタビューに出口治明、APU学長が登場しています。出口氏は日本生命を58歳で退職した後、ライフネット生命を立ち上げ上場させ、現在、立命館アジア太平洋(APU)大学の学長という異色の経歴であります。氏はしばしばメディアにも取り上げられていたのでご記憶の方も多いと思います。

そのインタビュー記事。強烈です。日本人ぼこぼこ状態です。しかし、わかるんです、パッションをもって物事にぶつかっていればなぜ、日本はうまくできないのか、いら立ちを感じることが。また国際色豊かな大学の学長となれば比較もできてしまうというものなのでしょう。

「学ばない大人が衰退招く」「日本は過去30年、新しい産業を生み出せなかった」「ユニコーンを生み出すキーワードは『女性』『ダイバーシティー』『高学歴』の3つ」「(ラグビーを参照に)混ぜれば強くなる」「世界の製造業の従業員を調べたデータによると、大卒以上は4割しかいません。製造業は低学歴産業なんです」「仕事が終わったら『メシ、風呂、寝る』だけ」「偉くなった人たちが、これまでの時代の成功体験を持っている」「留学生に話を聞くと米国に行きたい理由は『経済が成長するから』だそうです」…。どうでしょうか?かなり強烈です。

そして最後にこう来ました。「人間が賢くなるには、『人、本、旅』しかないんです」。これには強烈ノックダウンさせられるぐらいビビッと来ました。デキる経営者を見てください。必ず、このどれか、あるいは2つ、3つ全部持っています。HISの澤田さんは旅行しまくった人でした。この出口さんは1万冊以上読破した人。仕事ができるかどうかは何かにぶつかったときにすぐに相談できる人がいるかどうか、なのです。

例えば人付き合いについては私もセグメント分けしています。古くからのお付き合い、仕事や儀礼上のお付き合い、そして自分発見の新しい人探しです。私は基本的に駄話主体の飲み会には行きません。時間の無駄だからです。仕事や儀礼の付き合いは昼飯だけ。一番力を入れるのは本当に深掘りしたい人とピンポイントでゆっくり話す、これが至福の時なんです。

先日、ある成長驀進中の方と3年ぶりぐらいにお会いした後、お礼メールに、「今後も1年に一度ぐらいのペースで」と書かれてあり、びっくりしたのですが、要は双方の刺激はそんな程度でわかる、ということであり、惰性では会わないよ、といわれたようなものでもありました。

近いうちに改めて紹介しますが、日本の小集団化社会には構造的問題があり、それが打破できなくなっていることが一つ影響しているように感じます。そして若者のハングリー精神の欠如も気になります。大きくなったら何になりたいか、という回答に金が稼げることと見栄えの良い仕事しか上がってこないことにチープさすら感じてしまうのです。

経済大国ニッポンは終わったのか、といえばまだまだと言いたい気持ちですが、真綿であってもいつまでも絞められていれば死ぬんです。私は死ぬか生きるか、瀬戸際に立たされていると感じています。

では今日はこのぐらいで。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2020年3月8日の記事より転載させていただきました。

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