オリパラが延期・中止された場合、国家予算はどうなるのか問題

音喜多 駿

Prachatai/flickr:編集部

こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

株価の乱高下や日銀政策発表など、目まぐるしく情勢が動いていますが、オリパラ開催も正念場を迎えています。

安倍首相、森元首相と面会:時事ドットコム

もちろん、最後の最後まで通常開催に向けて努力をするべきだと思いますし、私も招致決定からずっと都議会議員としてこの成功に尽力してきた人間として、人一倍の思い入れを持っています。

しかし残念ながら、ことIOCの本拠地である欧州にまで新型感染症が蔓延している状況に鑑みて、政治としてはコンティンジェンシープラン(緊急時対応計画)を考えておかねばなりません。

五輪は「延期が一番大変」組織委幹部が漏らす本音(日刊スポーツ)

上記の記事でもいくつか指摘されている通り、仮に五輪が延期となれば、

・ビッグサイト問題が再燃(東京ビッグサイトが使えない期間が伸びて展示・イベント業界に大打撃)
・晴海の選手村も売却できずペンディング
・五輪組織委員会の人件費等維持費がまるっと延期分発生
・五輪駐車場に使用するため築地再開発にも着手できず、都市開発計画も遅延
・何より国家が傾くレベルの経済的ダメージ

と、ありとあらゆる困難が予想されます…。

財政金融畑にいる人間として気になるのは、

・2020年国家予算の予備費で、どこまでこの事態に対応できるのか
・不可能な場合(不可能だろうけど)、補正予算を迅速に組むことができるか

という点です。数字を弾いてリアルなシミュレーションを行っておかなければ、取り返しのつかないダメージを被ることになりかねません。

先週の委員会質疑は森まさこ法務大臣の問題で流れましたが、その分で今週は3回(!)ほど質疑の機会がありそうなので、こうした点も含めて経済対策をしっかりと確認・提言していきたいと考えています。

なお、先週から国会を停滞させている森まさこ法務大臣については、今日の参議院・予算委員会でも「個人の見解は変わっていない」と発言されており、まったく理解不能な展開です。

法務大臣と政府の見解に相違があるなら閣内不一致ですし、さらにそれを公言して撤回しないのだから、少なくとも政府の中にいる資格はないと思います。

先週、謝罪と撤回をしたのは一体なんだったのか…。

参議院は森法務大臣に対して、速やかに問責決議を出すべきだと個人的には感じています。

ただ大臣の出処進退自体は本質的にはどうでも良いので、本問題の根幹・発端になっている検事長の定年延長決定を速やかに撤回して欲しいと思うばかりです。

本日以降も引き続き、国会審議に注視しつつ自らの質問準備を進めていきます。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2020年3月16日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。