コロナによる経済損失をインターネットの世界に例えるとわかりやすい

2020年03月30日 06:00

写真AC:編集部

多くの人が今コロナウィルス感染拡大に伴う深刻な事態を誤解しているように感じる。
多くの若者や呑気に構えている一般人がそう思う最大の原因は、

世界中をおびえさせ、人々にマスクを着けさせ、先進国で大都市を閉鎖し、旅行を禁止させるほどのコロナウイルスだが、実はそれほど致死率は高くない。

ということだろう。

新型コロナウイルスのワクチンは、いつできる? ──基礎から最新事例まで「知っておくべきこと」(WIRED)

なんだ、普通の風邪やインフルエンザ程度の症状しか出ないなら過剰に心配する必要はない、となる。
実はこれはそのとおりでもあるのだが、最も深刻かつ本質的な問題は致死率ではなく、

コロナウイルスにはまだワクチンが開発されていないという事実だ。

この事実が現代のネットワーク社会にどのような影響を及ぼすのか、若者や一般人に馴染みのあるコンピュータ・ネットワーク、すなわちスマホとインターネットの世界に例えて説明してみよう。

コロナウイルスとは、新種のコンピュータウィルスだ。

社会人なら1回くらいは、社内外でうっかりコンピュータウイルスに引掛かって添付ファイルを開いてしまったり、同僚、友だち、知り合い、取引先からこのファイル開けないでくださいとか、メールやSNSでコンピュータウィルスをばらまかれた経験があったり、迷惑をかけたことがあるのではないか。

コンピュータウイルスに対してそれを排除してコンピュータを守ってくれるのがアンチウイルスだ。

acworks/写真AC

多くの人がアンチウィルスソフトを使うのが一般的なコンピュータウィルスに対処しうる方法だと思っていると思うが、自分のPCやスマホがコンピュータウィルスに感染してしまったら、拡大を防ぐ最も簡単な方法は、ネットワーク=インターネットから切り離すことだ。

一昔前なら、LANケーブルを抜け!とか
無線LAN=WiFiを切れ!とか
言われたはずだ。

とにかくネットワークから切り離すことが大事なのだ。

これはどんなコンピュータウイルスにも有効な手段であって、そのコンピュータウイルスがコンピュータそのものを破壊する強力なものであろうが、個人情報を盗むものであろうが、大したことがないものであろうが、根本的な対処方法の一つである。

そしてこれは何もコンピュータウイルスに感染したマシンだけの話ではなく、もし感染拡大が止まらず、自分のマシンも危険に晒されるとなったら、自分のマシンも自らネットワークから切り離せば自分のマシンを守ることができる唯一の方法なのだ。

感染したコンピュータやスマホをインターネットから切り離せ!

自分のマシンをインターネットから切り離せ!

と言えば、若者も理解しやすいのではないだろうか

すなわち、都市封鎖、自宅待機、外出自粛というのは、現実社会の社会ネットワークのことで交通インフラや移動、接触から切り離せ、ということだ。

これが一般市民、国民に対して行われいてる対処方法であるが、本当の巨大かつ深刻な問題は実はここではない。

真の問題は、コンピュターシステムがダウンしてしまうこと

あなたのPCやスマホがネットワークから排除され使えなくなったところで困るのはあなた自身だけだから社会に対するインパクはそれほど大きくない。

今、世界中で起きていることは、社会システムがアンチウイルスのないコンピュータウイルスによってダウンまたは破壊されようとしていることだ。

ちょっと想像力を働かせてほしい。

コンピュータウィルスがメールやSNSで拡散される過程では世界の無数のサーバを経由することになる。
FacebookやGoogle、Amazon、Appleの巨大なネットインフラを経由していることだろう。

銀行員のPCに感染すれば、銀行のシステムにも波及しているかもしれない。
電力会社の社員のPCに感染すれば、電力インフラのサーバやシステムに感染しているかもしれない。
あなたの会社のPCに感染すれば、あたなの会社のシステムに感染しているかもしれない。

今この世の中にそのアンチウイルスがないのだ。

この企業サーバや社会インフラのシステムに相当するのが、例えば電車だったり、高速道路だったり、銀行、証券、政府機関の執行機関だったり、日々の経済活動の要である大企業だったりするわけだが、現実社会でいうサーバとは企業=オフィスのことであり、サーバの中のアプリケーションに相当するのが事業部=社員である。

すなわちアプリケーション=社員がウィルスに感染するとアプリケーションが機能しなくなり、次にサーバ=オフィス=企業=政府機関=インフラが機能しなくなる可能性があるのだ。

もぬけの殻のマンハッタン(出所:Pamela Drew/Flickr)

現代社会の行政活動も経済活動もインターネットと同じで世界中につながっているのである。
イタリアで、スペインで、フランスで、ニューヨークで経済活動というアプリケーションが止まれば、それに連動している世界中のアプリケーション=企業=政府機関=社員も同様に影響を受けるのである。

イタリアが経済封鎖するとは、インターネットから切り離されることであり
スペインが経済封鎖するとは、インターネットから切り離されることであり
ニューヨークが経済封鎖するとは、インターネットから切り離されることであり
東京が経済封鎖するとは、東京がインターネットから切り離されることである

今はまだ経済活動の一アプリケーション、わかりやすくいうと観光業(航空業と旅行業など)というアプリケーションが壊滅されただけで、まだ大きな社会インフラシステムがダウン=破壊されるところまではいっていない。

経済への甚大なる影響とは?

だが次はどんなアプリケーションが破壊されるだろうか。
あなたが一つのアプリケーションによって自分のPCをネットワークから切り離し、電源を入れないとなると、そのPCに入っている他のアプリケーションも事実上シャットダウンされたことになる。

あなたのPCやスマホだけの話ならいいが、それがサーバならどうする。
そのサーバに接続している無数の人たちのPCやスマホがネットワークから切り離され、多数のアプリケーションがシャットダウンしたことを意味する。

これが今現実社会で起きている経済への甚大なる影響なのだ。

コロナウィルスは人間を攻撃しているだけではない。
その人間が活動している企業や政府機関であり、その人たちが使っているコンピュータシステム=アプリケーションにも影響を及ぼしているのである。

もう一度言う、そしてアンチウイルスはまだないのだ。
未来はどうなるかわからない、明日解決するかもしれない、しかし目に見えない脅威や制御できないウイルスはシステムにどんな破壊的影響を及ぼすかもわからない。
それが今日の現実だ。

医療崩壊とは、アンチウイルスがない中でそのPCやスマホを修理しようとしたり、既存のアンチウイルスソフトでスキャンして対処しようとするのだが、もう完全にウィルススキャンが ウィルスの拡大スピードに追いつけず、PC自体がシステムエラー(崩壊)することだ。そうなるとシャットダウンするしかない。

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え、なに?明日からインターネット使えなくなるの?と思ったらNetflixから映画・ドラマをたくさんダウンロードしたくなるだろう。銀行から現金をダウンロード(引き出し)しておけ。

うーん、結局よくわかんないなぁという人はキアヌ・リーブスのマトリックスシリーズを見るとよい。

一つのウイルス(キアヌ・リーブス=コンピュータウイルス)は、システム全体=MATRIXを破壊するのだ。

これがMATRIXで描かれた人間対機械の戦争、NEOが人間の救世主でありシステムにとって脅威だった理由だ

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