公務員採用増員で新4年生をコロナ氷河から救え

2020年03月31日 22:00

内定者の採用取り消しも心配されているが、はるかに大きな問題は来年の新卒の就職だ。氷河期世代になるかどうかは分からないが、少なくとも「氷河年」になりかねない。

写真AC:編集部

いきなり奈落の底に落とされたこの学年の学生を救うことは政治の責任だ。おおまじめに公務員を2年分くらい採用すべきだ。

自衛隊を大増員するとかしたらどうか。ちょうど、定員が充足しないと嘆いたときではないか。

試験ではITリテラシーと語学力を従来より重視するというのも声明を出したら、学生や大学が目の色を変えて頑張る。特別枠を設けてもいい。だいたい、公務員はそういう能力が比較的低い人が好む職種だというのも困ったことだが、この際、発想の転換をして、日本社会の全体の国際化とIT化の尖兵にすべきだ。

また、そういう人材の集め方をしておけば、景気が回復したときに、民間に引き取ってもらうこともできる。

そもそも、公務員は景気が悪いときに大量に、いいときは、少しだけ採用すべきなのだ。何十年も景気刺激のための財政出動を言い続けるのは頭が悪いだけだが、採用を数年単位の中期的な雇用情勢の逆張りでするのは何ら問題ない。

日本の企業は首切りと減給は避けて採用手控えに逃げる

それから、公務員の話が出たついでに、企業の資金繰りの対策はとても大変だが、個人の生活についていえば、個々の事例でこんな人は困っているという事例報告はいっぱいある一方で、数字がない。これでは対策を立てようないのではないか。

少なくとも公務員や大企業の社員は大幅な賃金カットをされていない。せいぜい残業が減ったくらいだろう。過去の不況の経験に照らせば、日本のそれなりの規模の企業はボーナスや来年のベアを減らすのではなく、新規採用を手控えるのであって、賃金を下げたり、正規雇用を減らしたりはなかなかしないのが、外国と違う。

どのくらいの割合の人がたとえば、3分の1、半分、3分の2収入が減ったのか、誰も論じないのだ。

一方、生活費は劇的に減っている。まもなくもっと減るだろう。使いようがない。みんな塾も行かないし、コロナ感染が怖くて医者にもいかないし、外食もしないし、本すら買わない(困ってます。私の本も買ってください)。

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外出しないから服もいらないし、化粧をする必要もない。家で料理しているのかといえば、肉も魚も売れてない。マスクが欲しくても買えない。収入が大幅に減っていない人の可処分所得は逆に大幅に増えているはず。そこを狙ったビジネスを考える人がAmazonのようなネットビジネス以外に少なすぎるのではないか。

そんななかで、消費税減税なんて、もともと何の役にもたたないが、収入が何十%か減らない限り、現金支給だって貯蓄に回るだけだ。それより経営支援、雇用維持支援にお金は使うべきだ。

ただし、コロナの流行が終わったときには、現金をタイミングよくまくのは反対でない。

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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