与野党よ麻生財務相の背中を押すべき --- 前田 貴大

2020年04月04日 06:00

コロナ対策

4月1日、政府からコロナ対策として各世帯に2枚の布マスクの支給を決定した旨の発表がなされた。これを受けて、世間では政府のコロナ対策における経済対策の遅さに批判が殺到している。

確かに諸外国の経済対策を見るとアメリカでは3月中旬にリーマンショック以来のゼロ金利政策や140兆円規模の景気対策を検討したり、香港政府では一律14万円の現金給付など諸外国でもこれと同様の経済対策が見られ、各国政府は生活者、消費者視点の踏み込んだ経済対策を検討し、実施していることが目に見える。

その一方日本では先日アゴラでも掲載されていたが、音喜多参議院議員が指摘しているように、旅行券や、デパート商品券、和牛券等の配布が検討されているなどといった情報も飛び出ており、こちらもかなり世間から批判を浴びた(商品券配布は自民党の各部内での会合での話しがリークされた形となっているが)。

また、音喜多議員だけでなく自民党内や他の野党からも現金給付を求める声が多数出ており、一人当たり10万円の現金給付を経済対策として国民に配布すべきといったように、具体的な数字を出して発言をしている。

コロナ危機での財政出動に関して答弁する麻生財務相(参議院ネット中継)

リーマンショックの苦い思い出

そんな最中、4月2日の国会答弁で、麻生財務相はリーマンショックの際の経験を元に下記のような発言をしている(参照:時事通信)。

リーマン後の「定額給付金」では、全国民に1万2000円(若年者と高齢者は2万円)を配布した。これについて、麻生氏は「何に使ったか誰も覚えていない。(国民に)受けなかった」と振り返った。

その上で、緊急経済対策の現金給付は「必要なところにまとめて(給付する)という方が、より効果がある」と語り、収入が減少した個人や世帯などに絞る考えを強調した。

世間では、現金給付を求める声が大きい中、麻生財務相は過去に自身が政権を担った際の政策を例に挙げ、全国民に現金給付をしても意味が無いと発言をしている。

確かに、リーマンショックの際は、国民一人当たりの現給付額は少なかったにしても、エコカー減税や家電エコポイント、更には高速道路料金の大幅な引き下げなどを実施、国際的にもIMFへ10兆円相当の融資を行い、評価を受け諸外国から見てもリーマンショックの傷口を広くせずに済んだと、一定の評価を受けている。

しかし、コロナウィルスによる経済へのダメージは長く続くと予想されており、中小企業や個人商店などは今にも資金繰りが行えず倒産してしまうかどうかという瀬戸際に立たされている。

もし、麻生財務相が本当に政権を担った際の定額給付金が失政に終わったと思っており、各政党が本気で国民全員に経済対策として現金給付を行うべきと主張するならば、国会の場において建設的な議論を行い、麻生財務相の背中を押すのが筋ではないだろうか。

昨年の10月の消費増税と今回のコロナショックで日本の経済はさらに右肩下がりになっている。今、本当にコロナショックから早く経済を立て直そうという気概があるならば麻生財務相の背中を押し続け、財務省と戦う覚悟を決めさせるべきである。

前田  貴大(まえだ  たかひろ) 自動車販売会社勤務の会社員、あたらしい党党友
大学時代の専攻は日本政治外交史を選択し、麻生財務相の祖父、吉田茂を研究。

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