青木さやかさんに共感の声:母が嫌いな娘たち

2020年04月04日 16:00

インスタグラムより

3月16日婦人公論に掲載された、青木さやかさんのインタビュー記事。

青木さやか「娘に触れる母に抱いた嫌悪感。最期にわだかまりを解消しようとして」

ものすごい反響があって、一時トレンド記事入りしました。
婦人公論さんによるとあっという間に100万PV超えたそうです。

この件を昨日、ノンストップが取り上げていて、「実母が憎い!葛藤する娘たち」という特集が組まれたんですが、番組が2065人の女性に行った「母親とのわだかまりはありますか?(ありましたか?)」というアンケート調査によると、実に27%、1/4超の方が「ある(あった)」と答えられています。
私もこのタイプの一人なので、気持ちがとてもよくわかります。

「ノンストップ!」(4月3日放送より)

もちろん激しい虐待などがあった場合も含まれると思いますが、多くの人たちの苦しみは、母親の過干渉による激しい制限やきめつけ、気分変調による言動への一貫性のなさなどによるものからきていると思われます。

そして問題は、これらの言動が一見すると「母の愛」のように見えること。
これが娘たちに罪悪感を抱かせ「親がおかしいのではなく自分が悪いのだ」と思わせ、「親を嫌ってはいけない」と自分を責め続けます。

青木さんのお母様も、「良い学校に入れ!」「公務員になれ」といった価値観の押しつけがあり、大層苦しまれたようですが、我が家の場合も全く同じです。

うちの母は、別れた父親がギャンブル依存症で横領事件を起こしたために、父と離婚しシングルマザーで私を育てました。
そのため経済的に大変な苦労があり、私には自分の轍を踏ませてはならないと思ったのでしょう、固い路線の人生を歩むよう、とんでもなく過干渉な人でした。
それで私がそういう路線に乗れるような性格なら問題なかったのでしょうが、私は、母とは性格が全く違います。

「公務員になれ」「良い学校に入れ」「大企業に入れ」「大学出の男と結婚しろ」
こんなことばかり言っていて、子供の頃は「勉強以外は何もしなくてよい」という方針でした。
競輪選手の中野浩一さんが活躍すれば「競輪選手は金持ちだから、競輪選手を捕まえろ」
一度目の離婚をした際は「仮面夫婦で良いから、一緒にいなさい!」と言い出す始末。

一貫性がなく、娘が大事なのか?お金が大事なのか?世間体が大事なのか?訳がわかりませんでした。
母の座右の銘は「寄らば大樹の陰」「長いものには巻かれろ」というもので、口を酸っぱくして私に言い聞かせていましたが、お陰で私は反骨精神あふれる真逆の性格になりました(笑)。

私の幸せは、早々に反抗期を迎え、外に飛び出すことができたこと。
高校時代からバイトで稼ぎまくり、毎晩DISCOで夜遊びし家に寄り付かなくなりました。
これがなかったら自死の道を選んだかもしれません。実際中学生の間は自殺未遂を繰り返していました。

刺激的な毎日を求め続けたお陰で依存症になりましたが、この依存症が、母の問題を解決してくれる糸口になりました。
今では、依存症になって良かった~!と思うほどです。

依存症を発症すると、生い立ちを振り返り、母との関係に腹が立って苦しくて仕方ありませんでした。
自助グループに繋がってもその苦しさがなかなか消えなかったので、カウンセリングも受けるようになり、そこで衝撃的なアドバイスを貰いました。

カウンセラー曰く「今日からお母さんに沢山秘密を持ちなさい」と言うのです。
「親にはなんでも正直に話しあった方が良い、でもうちの親とは話しが通じない!」
と悩んでいた私は驚き「何故ですか?」と尋ねると、

「あなたは、上手く言ったことはお母さんのお陰、ダメだったらお母さんの言うことを聞かないから!と、手柄は搾取され、失敗は責められてきた。自分の人生は自分のもの、自分の中に手柄を溜めるのよ。」

と言われたのです。この驚き、そしていっぺんに肩の力が抜ける思い、目の前がぱぁ~っと開ける気持ちになりました。

「母と分かりあえなくていいんですね?」と確認すると、「いいのよ!あなたの人生なんだから、あなたが自分をわかってあげれば!」と言われたのです。
母の呪縛にとらわれたことのない人にはわからないと思いますが、母の価値観に従わなくていい!それは悪いことでも、自分を罰することでもないんだ!
とやっと気づけた時の嬉しさは格別のものでした。この時、私はすでに40歳になっていました。

私の経験による一つのアドバイスに過ぎませんが、母との葛藤を抱えている人は、母親にわかって貰おう、わからせたい、認めて貰いたい、褒めてもらいたい、謝らせたい・・・
こういった想いを手放してしまう方がずっと楽になると思います。

むしろ「母とは分かりあえなくても、自分を理解し、認めあえる人間関係が私にはあるから大丈夫!」と考え、理解しあえる友人やその他の家族関係を大事にしていった方が楽に生きられました。
そして「自分はこれでいい!」という自尊心や自信を自分の中に溜めていったのです。
過干渉な母親と話すと、この自信や自尊心をことごとく奪われてしまっていました。

自分に自信ができてくると、何故か母を許せるようになりました。
「この人、娘に見捨てられたくなかったんだな。私のお陰って感謝して欲しかったんだな」と、その解釈があたっているかどうか分かりませんが、実は真実なんてどうでもいいのだと思います。
自分が楽になれる解釈ができるようになり、母親と余裕を持って接することができたら、母親が病的に過干渉をしてきても、そこに揺らがず境界線をバシっとひけるようになりました。

母を許すことは、仲良くなることでも、好きになることでもありません。
そうなれなくても全然大丈夫だと思います。
まずは母親にエネルギーを奪われないこと。

私の場合、今では余裕が生まれ、モンスターの様に大きく見えた母親が、ただの老人だと気がつき、今ではいたわりの気持ちすら持てるようになりました。
苦しむ娘の皆様、よかったらお試しください!

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田中 紀子
公益社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」代表

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