釜山の日本総領事館侵入学生に実質無罪の無法判決

2020年04月05日 14:00

昨年7月に釜山東区の日本総領事館に不法侵入してデモを行い、共同住居侵入の罪に問われた韓国人学生7人に対して、釜山地方裁判所(夫東植部長判事)は2日、「国民が共感した」などとして、罰金の支払いを猶予する極めて軽い判決を言い渡した。

判決では、全員に罰金300万ウォンの宣告猶予を下したが、宣告猶予は、刑の宣告を延期し、2年が経過すれば事実上なかったことにするものだ。

学生7人は、日本政府が韓国向け輸出管理の強化措置をとったことに反発し、総領事館に不法侵入し住居侵入の罪に問われていた。(動画は事件当時のANNニュースYouTube)

夫判事は判決で「被告人の行動に国民も共感した。しかし、手順を違反し、このような方式をとることは後進的な方法なので、むしろ意味を歪曲して伝えることになる」と述べ、「被告人がこの機会を通じ手続きの重要性を学ぶことを願う」「社会進出を準備中の大学生である点などを判決に考慮した」と宣告猶予にしたことを説明したという。

これでは、今後とも、同様の事件の再発を防止することは困難で総領事館の正常な仕事は維持できないし、在韓日本人に対する襲撃事件も心配である。韓国政府がしかるべき対応をしなければ、総領事館の閉鎖ないし引き上げくらいするべきだ。

いまちょうど、日韓の往来も止まっているが、しばらくは、航空路も成田・仁川だけにすることもやむを得ないのではないか。

韓国からの観光客が減る打撃はあって特に九州の温泉などに打撃を与えるが、中国からの観光客ほどお金を使わないのでダメージの度合いは違う。

むしろ、九州などの経済や交通が過度に韓国に依存することを解消するチャンスとして生かせばいい。私はつねづね、九州の人口を増やしたり、日本人の観光客などを増やすことは安全保障上も必要だといってきた。

国の各種の研修施設や行事開催を九州に集中すること、関西空港での乗り継ぎを便利にすることで、九州などから海外へ出るのに仁川をハブとして使う有利さを減らすことなどしたらいい。軽犯罪者用の刑務所など九州の離島につくれば防衛にも役立つ(離島ならある程度、島内での自由な行動も許してもよいからコスト削減にもなる)。

九州の出生率は東京より0.5も多いから九州に雇用を移せば、少子化対策としても極めて効果的だ。

観光業者についていえば、韓国からの観光客の取り扱いがほとんどという企業は韓国系の企業がほとんどだろうからそういう企業のことを心配する必要はない。

といっても、私は「韓国からの観光客など来るな」とかそういう気は全くない。ただ、両国間の関係のいびつさをいちど整頓して再出発するほうが長い目で見れば日韓友好にもプラスだと思うのである。

徴用工問題もそうだが、今回の釜山のような判決を出しても何も起こらないのでは、「反日無罪」が容認されたことになり、日本人に対する嫌がらせもエスカレートするだろう。それは健全な日韓関係のためにもいいことのはずはない。

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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