経済対策の「目玉」持続化給付金について

sorara/写真AC(編集部)

昨日4月7日、緊急事態宣言に加えて、大規模な経済対策が閣議決定されました。膨大な政策が打たれますが、その中でも、中小企業に最大200万円、フリーランスなど個人事業主に最大100万円を現金給付する「持続化給付金」が目玉です。

中小企業や個人事業主など対象の給付金 来月中給付開始目指す(NHKニュース)

この制度について、経産省が政策の概要を公開していましたので、紹介したいと思います。

令和2年度補正予算案の事業概要(PR資料)(経産省) P21

1ヶ月だけでも売上が半減した月があった場合に、最大200万円給付

今年の1月から12月までの間で、前年と比べて売上が減少した場合に給付されます。

例えば前年売上500万円であって、4月の売上が前年70万円から今年30万円に落ちたとします。すると、500万円-(30万円✕12ヶ月)=140万円が支給されることになります。ただし、法人は上限200万円ですが、個人事業主(フリーランスなど)の場合は100万円が上限です。

すでに売上が落ち込んでいる飲食店やイベント事業者もカバーされますし、4月以降落ち込んでいく事業者も対象となります。お店がこれから営業を自粛する動機づけにもなると思います(半月自粛すれば対象に)。

中小企業だけでなく、フリーランスやNPOも使用可能。5月から受付開始して2週間で振り込み

資本金が10億円以下の中堅企業以下の法人が対象となります。NPOや一般社団法人、農業法人も対象の模様です。またフリーランスが対象となったのが今回は画期的です。

100万件以上の申請があることが見込まれるため、スピーディな対応のためにはインターネットで受け付けることになりそうです。政府によれば、5月には民間組織を通じて受付を開始。書類が整っていれば、2週間で給付することを目指すようです。

大規模な経済対策。あとは個人が心がけること

自粛に対しての補償が求められていましたが、この制度が一つの回答になったように思います。

他にも、医療機関への支援、雇用調整助成金の拡大、生活困窮する家庭向けの一世帯30万円の給付、1兆円の自治体向けの交付金、無利子無担保の融資拡充、感染が抑えられた後の観光キャンペーンなど、極めて多様多彩な事業が組まれました。

「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策(内閣府, 4月7日)

あとは、個人一人一人が極力人と接することを避け、感染拡大を抑えることが重要です。本日から東京大阪なと7都府県で緊急事態宣言が行われました。「不要な外出をしない」「外に出ても人と2メートル以内に接しない」ことを頭において日々を過ごしていきたいと思います。


編集部より:この記事は、一般社団法人RCF 代表理事、藤沢烈氏の公式note 2020年4月7日の記事を転載しました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は藤沢氏のnoteをご覧ください。