政府は良心的な業者に損害を与え不良業者には補償する気か

2020年04月11日 06:00

西村大臣が私権の制限は最小限にしたいと言っているのは絶対におかしいと思う。良心的な業者に損害を与え反社会的な業者に利益を与えるものになりかねない。

西村経済再生担当大臣(ANNニュースより:編集部)

私は休業補償には否定的だ。まず、これはなぜ「補償」なのかよくわからない。お見舞いではないのか。それに、欧州のように例外を除き休業だとなじむが、日本のような状況の場合には線の引きようがない。

祇園のお茶屋はどっかの仕出し屋から仕入れた料理を客に出すことが多いが、お茶屋は救済されるが、店に客が来ない仕出し屋は救済されない?基本的には減収の程度と因果関係がそれなりにあるかで仕切るしかないのではないか。

いまの政府のやり方では、かなりの数の良心的な業者の自己犠牲でそれなりの効果を出してもそれには報いず、どうしても言うことを聞かないので強制に近い措置をとったら「補償」するといっているように受け取れる。

在宅勤務にしても、やろうと思えばそれなりにできるのである。やったところが報われ、やってないところが不利に扱われるべきだ。たとえば、運賃の通勤割引など廃止して払い戻して、あとは通常より高い料金を取ればいい。

さらに、 在宅勤務にできる仕事を出社してさせた使用者は、もし従業員が感染した場合に不法行為責任を問われてしかるべきであると思う。政府も在宅勤務にできる仕事を出勤して絶対にさせないようにという要請を行うべきである。

そのことによって感染の責任を使用者や上司が問われるようになれば、出勤を抑制することができると思う。どうしても必要だったかどうか、あらかじめ在宅勤務が可能なように合理的な準備をしなかったかどうか、裁判で争えばいいのである。

いずれにせよ、感染を防ぐ努力をした業者が報われ、しない業者は損するようにしないと、日本人のモラルを低下させるという意味において容認できない。

それから、政治家はモラルの低い人たちを得させると誤解されるようなニュアンスの発言は絶対に避けるべきだと思う。政策的にも疑問のみならず、ものにはもう少し言い方があるという意味でも理解し難く、少し路線変換を早めにしたほうがいいと思う。

現金給付については、かなりわかりやすくなってきたようだ。ただ、30万円もらえるかどうかのオールオアナッシングでなく、10万円、20万円の残念賞くらい少しは設けた方が世の中にいらぬ諍いの種をまかないし、政府の評判もよくなると思う。

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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