今必要なのは仮定の死者数42万人ではなく、目標と希望

2020年04月18日 14:00

先日、西浦教授が発表した内容については、賛否両論になっています。アゴラではどちらかというと否定的な意見が多く、下記の専門家に殺されるくらいならコロナで死にたいという中沢さんの投稿はまさにそのとおりだなと思いました。

西浦博氏(国立科学技術振興機構「POLICY DOOR」引用)

どちらかというと、西浦教授のやっていることは占いに近いなと感じます。とあるテレビで有名な占い師は「占いは統計学」と言い張っており、占いが当たったら「すごい当たる!」と言われ、外れたらスルーされて終わりです。中沢さんが言うように死者数が少なければ「よかったですね」で終わり、死者数が予測通りなら、西浦教授の名声は上がり、どちらに転んでもプラスしかありません。

今、私を含めて日本国民が必要としているのは、このような絶望をもたらすようなインパクト重視の数字を発表することではありません。必要なのは目標であり、希望です

コロナ禍でのゴールはどこか?

よく「日本国民全員で力を合わせてがんばろう!」という声は聞こえますが、どこに向かって頑張ればいいのでしょうか?戦争であれば、相手国を降伏させる・自国に少しでも有利な講和を結べるようにすることがゴールでしょう。ではこのコロナ禍でのゴールはどこなのでしょうか?

ネット上を見ても「ウイルスを早期撲滅する」と考えている人が少なくありません。みんなが出歩かずに家にこもって、新型コロナウイルスをゼロにすることをゴールとしている人が多いように思います。しかしアゴラでも池田さんを始め、多くの方がおっしゃっていますが、ウイルスへの免疫をつけるしかありません。

今のところ、こういったゴールについては全く示されていません。さらに言えば、今回の緊急事態宣言のゴールも示されていません。期間は5月6日となっていますが、そこから延長されるのではないか?と多くの方は考えています。延長するにしても、その根拠は何なのか?延長せずに終了するとしたら、その根拠は何なのか?そこがわかりません。

緊急事態宣言下、人影もまばらな道頓堀(Janne Moren/flickr)

例えばアメリカのトランプ大統領はロックダウン解除や経済の再開に対して、指針を示しました。下記の状況が整えば、3段階に分けて飲食店や映画館などが再開されます(参照:米、経済再開へ指針 感染少ない地域から3段階で|日経新聞)。

  1. 検査の陽性件数やコロナのような症状の報告件数が14日間、減少傾向
  2. 医療機関がすべての患者に対応可能
  3. 強力な検査体制

では、日本の自粛要請はどうなれば解除され、経済再開がされるのでしょうか?それがわからなければ、いつまでも国民は我慢はできません。新型コロナウイルスに関連した倒産は、これを書いている現在で66件起こっています(参照:「新型コロナウイルス」関連倒産状況|東京商工リサーチ)。負債総額1000万円以上の倒産なので、個人店舗などを合わせればさらに多くの店舗や事業所が閉店しているでしょう。

まずは感染者数報道を変更し、ゴールの設定を

今の状況では数字を発表されても何が良いのか悪いのか、判断が付きません。感染者数が200人を超えたとしても、それをどう判断すればいいのかがわかりません。たしかに前日よりは多いですし、東京都で最も感染者数が増えた日かもしれません。しかし、アメリカでは1日に3万人を超える感染者数が報告されています。それと比較すれば少なく見え、大丈夫ではないか?とも思ってしまいます。

そろそろこの感染者数の発表というのを変更すべきではないでしょうか。毎日何人の感染者が出たと言われても、それが何を示すのかがわからない状況では、単に不安を煽るだけです。アメリカのように感染者数が14日連続減少すれば良いとわかれば、「前日よりも減らせるようにがんばろう」と希望を見出すことができます。

今、日本は希望がない状況です。少しでも希望を見出すために、まずはゴールを設定してすべきではないでしょうか。

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