宣言延長なら解除基準を示し、都の協力金は増額を

2020年04月30日 11:30

こんにちは、都議会議員の鈴木邦和です。全国の知事会や医師会から、緊急事態宣言の延長を求める提言が続いています。政府は専門家の分析も踏まえて最終判断するとのことですが、現状では5月7日以降も延長する見通しが強いです。

多くの中小企業は限界に近い

しかし、緊急事態宣言の代償はあまりに大きいものです。先日、中小企業に対して「いつまでに終息すれば経営的に乗り切れるか」を調査した結果によると、 3月末〜6月末と回答した企業が6割に上りました参考記事)。

私が地元の商業者の方々から聞いている肌感覚もこれに近く「いつ終息するか分からないのに無利子とはいえ借金を重ねられない」という声が多数です。給付金や助成金で全ての支出を賄えないので、融資でつなぐ期間がさらに延長すれば、たとえ緊急事態宣言が解除されても多くの事業者は立ち直れなくなります。

日本では、過去の経済不況時に年間5千人〜1万人の単位で数年にわたって自殺者が増加しています。いまの形で緊急事態宣言が長期化すれば、経済的困窮者ひいては自殺者が確実に増え、医療崩壊よりも社会経済活動の制限による死者の方が深刻になる可能性が高いです。

段階的な解除の基準を示すべき

コロナの終息には、ワクチンの開発普及か、集団免疫の自然獲得が必要であり、いずれも1年半は掛かるとの見立てです。また、第二波、第三波の可能性も高く、その度にまた社会経済活動を制限しなければならないかも知れません。今回のような強い制限を1年半にわたって何度も繰り返すことは到底不可能です。

そうした中で、もし政府が5月7日以降も緊急事態宣言を延長するならば、まず解除のための基準も合わせて国民に示すべきだと私は考えています。先日NHKの番組で西浦教授が「緊急事態宣言の解除は、クラスター対策が機能する感染者数まで減少すること」「その数は1日10人程度が目安」と発言されていました。せめてこうした基準を政府として伝えなければ、ゴールの見えないマラソンはやがて走れなくなります。

加えて、緊急事態宣言の全面解除を目指すだけでなく、日本も今のうちからリスクの低い社会経済活動の段階的な解除プランを検討すべきです。先行してロックダウンを実施してきた諸外国では、日本より遥かに状況が悪いケースであっても、一定の期間を経て段階的な解除を打ち出し始めています。たとえ延長するとしてもこの議論は早期に始めるべきです。

・NY州 経済活動 段階的に再開判断も クオモ知事:NHK NEWS WEB
・フランス、来月11日に外出制限解除 ウイルスとの「共存必要」:時事通信
・NZ、都市封鎖を一部解除 感染者抑制で警戒引き下げ:SankeiBiz

宣言延長ならば都の協力金は増額を

また、5月7日以降も緊急事態宣言を延長する場合には、その延長期間に応じて東京都の協力金も増額する必要があると考えています。現状は約1ヶ月の宣言期間で1店舗あたり50万円を支給しているので、仮に2週間延長する場合には25万円増額し、合計75万円を一括して支給するのが妥当です。

すでに協力金の申請受付は開始していますが、支給は5月7日から順次行うことになっています。今ならまだ金額を増額するだけで対応でき、実務上の課題も少ないはずです。東京都も法人税が1兆円以上減少する見込みなので財政的に非常に苦しいところですが、背に腹は代えられません。今日にも協力金のオペレーションを改めて確認し、宣言延長に備えた対応を求めます。


編集部より:この記事は東京都議会議員、鈴木邦和氏(武蔵野市選出、都民ファーストの会)のブログ2020年4月30日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は鈴木氏のブログをご覧ください。

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鈴木 邦和
都議会議員(都民ファーストの会、武蔵野市)

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