緊急事態宣言の延長で求められること

2020年05月05日 20:00

俺たちはこういうときのために税金を払ってきたんだ。今、働かない政治家は要らん

政治家としてなすべきことを自問自答する日々にあって、ある経営者の言葉が胸に突き刺さりました。地元に帰ることが許されない中で、多くの方の声をオンライン会議や電話で聞く日々を送っています。皆さんの思いを一つでも多く実現できるよう全力で取り組んで参ります。

緊急事態宣言の延長

5月6日までとされていた緊急事態宣言が延長されました。生活の糧である仕事を自粛せざるを得ない状況に陥っている皆さん、健康に不安を抱えながら家にこもっておられる皆さん、そして学校に行くことができない子どもたちに更なる辛抱を強いることになります。例えるならば、マラソンを走りぬいたランナーにもう42 km走ることを求めるようなものです。

5月4日、官邸サイトより:編集部

ゴールが明確にならなければ国民は頑張りようがありません。政府は、直近2、3週間の新規感染者、感染経路不明の感染者の割合、PCR検査を含む医療体制などを例に挙げていますが、緊急事態宣言の解除の判断基準は明確になっていません。政府は『出口』を明確にしたうえで国民に改めて協力を求めるべきです。

緊急事態宣言が解除されたとしてもコロナとの戦いが終わるわけではありません。長期戦を視野に入れて適切な対策を打つためには、感染の広がりを把握する必要があります。しばしば論争の対象となってきたPCR検査の充実も必要ですが、私は全体状況を把握するために『免疫検査』を拡充させるべきだと考えています。専門家と協議をしながらその実現を後押ししていきます。

コロナ恐慌、コロナ倒産の危機

政府が示した『新しい生活様式』は憂鬱な響きを持っています。しかし、受け入れて前に進むしかありません。静岡県は特定警戒都道府県に含まれておらず営業を再開できる業種も出てくると思われますが、その場合も入場制限を行うなどの制約が課されることになります。売り上げは元の水準には簡単には戻らないでしょう。

影響はあらゆる業種に広がっています。緊急事態宣言が解除された後も新しい生活様式が維持されることを考慮すると経済の回復は6割から7割の水準にとどまるものと予想されます。持久戦に耐え切れず企業がバタバタと倒産し、失業が増加するのを防ぐためには、政府が経済を支える以外の道はありません。

営業休止で経営危機の事業者が続出(HAMANO/flickr:編集部)

求められる経済対策とその財源

一次補正予算が全会一致で成立しました。皆さんに10万円の給付金をできる限りスムーズに受け取って頂きたいと思っています。事業者の皆さんは、雇用調整助成金、持続化給付金を是非ともご活用下さい。ただ経済の落ち込みが相当の期間と規模で続くことを考えると対策は十分なものではありません。更なる経済対策の実現に全力で取り組みます。

政府の経済対策に連動して、日銀は上限なく国債を購入する金融緩和策を決めました。財務省と日銀には国債で軍事費を調達し、日銀が国債を引き受けた戦中のトラウマがあります。戦費調達はわが国を破滅させましたが、今般の国債発行は国民生活を守り経済を下支えすることで将来の税収を確保するためのもので性格が全く異なります。また国債は金融機関にとって重要な資産となっているため現段階で販売や流通に懸念はありません。

ここは政府が赤字国債を発行して大規模な経済対策を打ち、日銀がそれを金融政策の面から支える財政金融一体となった対応が必要です。大切なのは、政府が国民の生活と経済を支えるためにあらゆる手を打つというメッセージを出すことです。

地方に求められる経済対策

コロナの影響は地域によって異なり、求められる経済対策も地域によって違ってきます。私自身、コロナ発生以降、地元の首長の皆さんと協議を重ねてきました。その中で、いち早く企業支援を決めた御殿場市、感染者を抱える中で先頭に立って対策を打った富士市、幅広い企業支援を決めた三島市など、それぞれの市町が知恵を絞って対策を行っています。

地域の創意工夫を後押しするためには、二次補正予算で地方創生臨時交付金の更なる増額が必要です。地方自治体の独自の財源としては、減収となった自治体に認められている『調整債』、地域住民に出資を求めることができる『ミニ公募債』などの発行が考えられます。地域経済が窮地にある今こそ、それぞれの自治体が住民と協力して行動を起こすべきです。そうした動きを後押しすることで、歯を食いしばって地域を支えて下さっている皆さんを後押ししていきます。

子どもたちの未来のために

最も深刻なのは学校が開かれていないことです。特に小さい子どもの場合、社会生活の不足、学習の遅れ、家庭によっては十分な食事を摂れないなどの懸念があります。私が最も懸念しているのは児童虐待です。学校に行くことができないため、親以外の大人の目が届かず、感染予防により児童相談所の家庭訪問も難しいというのは最悪の状況です。子どもたちが抱えるこうしたリスクは、コロナの感染以上に大きなものがあります。一日も早く学校を再開できるよう後押しをしていきます。

コロナ禍にあって全ての人が何らかのストレスを抱えながら生活をしています。経済的にも社会的にも、わが国は戦後最大の危機にあります。国民の協力なくして問題を解決することはできません。今こそ、未来を担う子どもたちに、日本人の自制心と社会の粘り強さを大人である我々が示す時です。私も政治家としてあらん限りの力を尽くすことをお誓い申し上げます。


編集部より:この記事は、衆議院議員の細野豪志氏(静岡5区、無所属)のオフィシャルブログ 2020年5月5日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は細野豪志オフィシャルブログをご覧ください。

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細野 豪志
衆議院議員(静岡5区、無所属)、元環境大臣

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