目の手術をしました

私ごとの報告で恐縮ですが、先日、目の手術をしました。

何年も前から、眼瞼下垂というまぶたが下がってきて開けづらくなる病気にかかっていました。

視野が狭くなるため、一生懸命目を開けようとすることで目に負荷がかかり、極度の眼精疲労や肩こり・偏頭痛等に悩まされていました。

ちょっとネットで調べたら、治すにはまぶたを切って筋肉を縫合し直す手術が必要だ、と書かれていて、「ま、まぶたを切る!?」と恐怖に慄き、いやー無理だわ、と

死ぬような病気でも無いし、まあいっか、とだましだまし放置し続けていましたが、日に日に状況は悪化していました。

しかし、あるきっかけで眼瞼下垂専門医の方と出会い、その方がフローレンスの東京マラソンチャリティランナーもしてくださった人であったこともあって、思い切って相談してみました。

「そうですよね。怖いですよね。僕自身も眼瞼下垂手術を受けたのですが、その時は恐かったです。でも大丈夫。ちゃんと目が開くようになりますよ」と優しく受け止めてもらい、コロッとじゃあやってみようか、と決心できました。受容的コミュニケーション、大事だわー、と改めて。

顔の印象変わるのがハードル

ただ一つ問題だったのが、眼瞼下垂手術はまぶたを切ってまぶたの筋肉をくっつけ直すことをするので、縫合痕ができます。それを隠すためにまぶたを折り返さないといけないので、二重まぶたになるわけです。

元々一重と奥二重だったのが二重になってしまうので、顔の印象が変わるし、美容整形したんだ、とからかわれるのでは・・・と不安にかられたのでした。

やっぱやめようかな、と思って酒を飲みながら考えたのですが、ふと思ったんです。

「よく考えたら、別にどうでも良くないか?」と。

まず、不愉快な病気を治すのが最優先事項で、顔は二の次だ、と。

そして、よくよく考えると、40のおっさんの僕の顔に興味関心を持っている人なんて、この世の中にほとんどいない。髪切った時も家族にすら気づかれないくらいなので、おそらく誰もまともに見てすらいない。上下逆さまになっていても、半日くらい気づかれない自信すらある。世界でたった1人、自分だけが気にしてるに過ぎない。多分それが真実。

更に、からかわれたりするのが嫌だ、ということについては、人の病気とか外見でからかうやつはしょうもないやつなので、関係を切れば良いだけなのでは、と。

そんなこんなで、やっぱり手術することになりました。

緊急事態宣言が出る何ヶ月か前に予約をしたので、まさかこんな風になるとは思いませんでしたが、病院なので継続して開いていたのは良かったです。

手術当日・その後・効果

さて、当日はド緊張でした。局部麻酔なので、電気メスでまぶた切られる音とか、若干の焦げたような匂いとか、まぶたの中の何か切られて、繋がれて、みたいな感覚をモゴモゴ感じるわけです。恐怖。

それでも先生は緊張をほぐそうと、「お仕事はお変わりないですか」等と優しく語りかけてくれるわけですが、正直こっちはビビっているので、それどころではなく、高倉健的に「ああ、まあ」みたいな返答しかできず、相当感じ悪い患者だったと思います。

手術時間は1時間ちょっと。終わった後に感じたのは、「目が、目が開けられる!」という感動でした。今まで結構苦労して開けてたんだな、と改めて認識しました。

その代わり大変だったのが、その後の腫れです。

手術直後はそうでもなかったですが、翌日から目の周りが真っ赤になって、外を歩けないレベルに。外出自粛期間だったのでちょうど良いと言えば良かったのですが。1週間くらいは腫れている状況でした。

今は抜糸もしてもらい、普通の生活になってきました。

肩こりが緩和され、辛い眼精疲労も和らぎ、偏頭痛も出ていません。ビビらずにもっと前にやっておけば、と後悔しました。

執刀医の先生、看護師さん達には心から感謝です。

終わりに

ということで、手術レポを終えます。わざわざ個人的なことを書いたのは、お会いする友人知人の皆さんに毎回説明するのが面倒なこと。

そして、同じ病気に罹っている人に、少しでも参考になったら、と。ネットで女性の方の体験記は割とあったのですが、男性の方のものはあまり無かったこともあり。

もちろん僕の体験はN=1で誰でもあてはまるわけではなく、リスクもある手術なので、諸々含めて検討されると良いかとは思います。

というわけで、ご報告でした〜。


編集部より:この記事は、認定NPO法人フローレンス代表理事、駒崎弘樹氏のブログ 2020年5月5日の投稿を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は駒崎弘樹BLOGをご覧ください。