経団連スタートアップ政策TFがDX推進を含むスタートアップ支援策を提言

2020年05月22日 06:00

merpoli(メルポリ)」でも以前、『経団連に「スタートアップ政策タスクフォース」が誕生』として紹介しましたが、昨年から経団連内にスタートアップ委員会とスタートアップ政策タスクフォース(以下、スタートアップ政策TF)が設置され、メルカリも委員として活動しています。

今回、スタートアップ政策TFで、『新型コロナウイルス感染拡大に伴うスタートアップ支援策を求める』と題した提言を発表しましたので紹介します。

経団連:新型コロナウイルス感染拡大に伴うスタートアップ支援策を求める

新型コロナウイルスの感染拡大が、業態を問わず、多くの企業活動に影響を及ぼしている中で、経済の先行き不透明感から、市場は新たな投資に慎重な姿勢を見せており、スタートアップなどの資金調達にも大きな影響を与えています。政府は、新型コロナウイルス感染症への緊急対応策として、事業者向けの金融支援策などを発表していますが、現時点でスタートアップに特化した支援策は存在しません。

そのため、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うスタートアップの経営への影響を把握し、適切な支援を行うために、意見交換会を実施しようと、4月27日、スタートアップ政策TFが開催されました。

このTFは、オンライン会議で実施され、リスクマネーはこれまでも景気の影響を強く受けてきたが今回も大きな影響を受けていること、資金面の政府の支援は中小企業に集中している一方で、多くのベンチャー企業が該当しないこと、一方でフランスやドイツといった欧州諸国や台湾などにおいては積極的なスタートアップ支援策が行われていることなど、日本のスタートアップ企業が抱える現状の課題について意見交換しました。

筆者も委員として参加し、メルカリとして、捺印・署名の電子化や株主総会のオンライン化など、デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進の必要性を求めるとともに、こうしたスタートアップ政策TFでの議論を経団連として提言にまとめて発信していくことを提案しました。

この日の委員による意見交換などを元に、この度、経団連スタートアップ政策TFでの提言がまとめられ、提言内にメルカリの主張した「オンライン化の推進」として「手続きの完全オンライン化の推進」、「株主総会におけるオンラインの活用」を加えていただきました。

(3)オンライン化の推進

  ① 手続きの完全オンライン化の推進

新型コロナウイルス感染症対策として、政府はテレワークの推進を掲げているが、行政手続き書類や契約などの民間取引用書類への押印のために出社を余儀なくされるケースも未だ多く存在している。

行政手続きおよび民間取引における押印や紙の書類提出慣行を見直し、システム導入に対する補助金の創設やガイドライン(指針)の策定等により、電子署名や電子契約を利用した手続きの完全オンライン化を促進すべきである。
  ② 株主総会におけるオンラインの活用

取締役や株主が一堂に会する形で開催する従来型の株主総会は、新型コロナウイルス感染予防の観点からリスクが高い。経済産業省と法務省が公表した「株主総会運営に係る Q&A」(4月28日最終更新)では、現状、 株主の来場しない株主総会は許容されており、また、改正法務省令(5月15日)では単体計算書類等のWEB開示が認められた。これらといわゆるハイブリッド型バーチャル株主総会(株主総会のライブ配信を含む)の手法を組み合わせるならば、バーチャルオンリー型に近い運営とすることも可能であることから、先ずはこれらの方策の積極的な活用を図るべきである。

その上で、新型コロナウイルスの完全な終息までの期間が長期にわたることを考えると、次年度以降も同様の手法が取れるようにするとともに、バーチャルオンリー型株主総会の実現可能性を法整備含め検討するなど、非常事態におけるリスクの軽減や企業負担の少ない形で株主総会を実施する仕組みを促進すべきである。

メルカリの進める電子署名による契約締結推進等の取り組みについては、merpoliにも記事を書いているので、合わせてお読みいただければと思います。

電子署名による契約締結推進と「 #取引先にもリモートワークを 」等の取り組み

また、捺印の電子化については、経団連の中西宏明会長も記者会見で「ハンコ(に頼る文化)はまったくナンセンスだと思う」「私は海外生活も長かったのですべて署名でいい」「電子署名でもいい」とし、企業や行政のやり取りをデジタル化するよう発言したと報道されているほか、経団連は、5月11日にデジタル・トランスフォーメーション(DX)についても『Digital Transformation (DX) ~価値の協創で未来をひらく~』とした提言も出しています。

新型コロナ:経団連会長、ハンコ文化「ナンセンス」(日本経済新聞)

経団連:Digital Transformation (DX)

捺印・署名の電子化については、IT企業やスタートアップ企業だけが導入するだけでは改善されない部分も多く、経団連企業はじめ幅広い企業の皆さんが実践して価値が生まれてくるものでもあります。

メルカリ政策企画では、引き続き、捺印・署名の電子化をはじめとした、さらなるデジタル・トランスフォーメーション(DX)の実現に向けて、各所への働きかけを続けていきたいと思います。

(高橋 亮平)

merpoli公式SNS:ツイッター「@merpoli_jp」Facebookページ


編集部より:このエントリーは、メルカリの政策企画ブログ「merpoli(メルポリ)」の2020年5月21日の記事より転載させていただきました。掲載を快諾いただいたメルカリグループに感謝いたします。オリジナル記事をご覧になりたい方は「merpoli」をご覧ください。

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