アフター・コロナの公立学校の教員は、託児所機能に特化すべき

2020年05月29日 06:00

失業の心配も給与の減額の心配もない人たち

教員は、公務員であるので、失業の心配はありません。

男性教諭がSNSにコロナ休校喜ぶ投稿 徳島県教委、『不適切』と戒告処分」のような服務事故が明示するように、仕事がなくなって困っている教員はあまりいません。

自営業者や非正規労働者の方々のように、仕事がない=収入が途絶えるという心配はなく、むしろ喜んでいるように見えます。

いらすとや

教員はなぜ長時間労働になるのか

教員は、慢性的に長時間労働で比叡していますが、その教育の成果は芳しくありません。

これは、日本の学校は、託児所がメインの業務のはずなのに、できもしない教育とか学力向上とか「生きる力」の涵養とかをうたって、自分たちの仕事の重要性をアピールしてきた結果ともいえます。つまり、教育利権の維持のためです。

一般的に、教員は、4%の教職調整額をもらっているかわりに残業代がなくてかわいそうという議論がありますが、同じ自治体の他の公務員と比べて、給与水準がもともとかなり高いので、残業がないというだけではかわいそうとは言い切れません。

保護者にとっても、学校が子どもを預かってくれるからこそ、仕事などができるわけであって、オンラインで授業が提供されるからと言って、学校が機能しているとはとうてい思えないでしょう。

現状の学校教育の「内容だけ」なら動画配信がベスト

そして、このコロナ休校で、学校が機能不全におちいっていることは明々白々です。

もともと勉強を教えていたわけではないので、その授業を動画で配信しようとすれば、いやがおうでもその粗が衆目にさらされます。

今後教育は、ますますデジタル化が進みます。教育的なコンテンツは、安価で優れたものがたくさん出てくるでしょう。(すでにじゅうぶん出てきています)

いらすとや

動画授業なら、一人優秀な講師がいれば、それ以外の教員の価値はなくなります。チューター役か、勉強できない子供のモチベーションアップを図る役割に回ることになります。

では、そのぶんディベートやディスカッションなどに特化すればいいと思われるかもしれませんが、それができていたら、そもそも教育行政はこんなに低迷していないはずです。

では、学校のほんとうのコア・コンピタンスは

では、公教育の最大の強みは何かといえば、託児所に特化することだと思います。

いらすとや

保護者も心の底ではそれをいちばん望んでいるはずです(保護者も主観的には「学校は勉強するところ」だと思っていますが)。

平均ていどに裕福な家庭ならば、東進なりスタディサプリなり公文なり取り組ませているでしょう。でも、受験生でもない限り、一日中それをやっているわけにはいかないと思います。親御さんは、在宅勤務で子供がいれば仕事になりません。

学校は、ほんらいの託児所業務に特化すべきです。

学童の職員の人たちとの格差を是正すべき

そして、託児所機能に特化した学童の先生たち(しかも、現在学校の負担を一方的に押し付けられています)は、正規職員でも300万円に満たない給与だったりします。年齢を重ねれば800万、900万円になる教員の処遇とは雲泥の差です。

託児所機能だけでは、教員たちのプライドも許さないだろうし、それに見合った現在の給与水準も怪しくなります。託児所機能にあわよくば勉強がついているくらいの割り切りというか、現実を見据えた意識の転換が必要だと思います。文科省、教委、学校、そして保護者にも。

学童の方と給与をすり合わせて、とくに都市部は教員の数を増やしたほうがいいと思います。学力向上などと欲をかかず、安全確保のためです。給与がおさえるために、教員の仕事は託児所機能に特化し、シフト制で定時退勤にします。

現実の学校は、学力を担保し、子供の無限の可能性を伸ばす・・・場所ではありません。それが現実です。

アフター・コロナは、現実を見据えた教育行政の運営を切に願います。

中沢 良平(元教員)

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中沢 良平
元教員、ギジュツ系個人事業主

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