エジプトがAH-64DをE型にアップグレード、陸自は?

2020年06月03日 06:00

米軍の攻撃ヘリAH-64E (Acorns Resort/Flickrより)

5月20日付けのJane’s Defence Weeklyによると、エジプト軍は45機保有する中の43機のAH-64DをE型にアップグレード。予算は2.3Billon USD。ざっと2500億円。多分コンポーネントなど含むパッケージ料金だと思います。

対して陸自は62機のAH-64D調達が13機で頓挫。今ですら戦闘可能な機体は数機に過ぎず、部隊としては壊滅状態です。そしてこれで本来更新するはずだった、旧式化と稼働率低下の著しいAH-1Sを近代化もせずに使い付けていています。
大金かけて役に立たない攻撃ヘリを維持しています。これでは現場も可哀想です。

2025年にはボーイングはD型のサポートをやめます。そうなればまたたく間に鉄くずです。
であれば一刻も早くAH-64D、それにAH-1SZを用途廃止して浮いた予算や人員を他の用途に転用すべきです。

今からAH-64Dを近代化しても12機だけならばまともな戦力になりません。人事も問題が出てきます。であれば2~3個飛行隊が必要で、1~2個飛行隊分の調達をしなければならない。

オスプレイの導入が本格化し、アショアが導入され、UH-2の調達も始まるなか、予算が確保できるでしょうか。年に1~2機程度の調達であれば、部隊としての戦力化は遅れて、調達完了の頃には旧式で単なる税金の無駄使いになります。

むしろ連絡機を兼ねた武装可能な軽偵察ヘリを導入すべきだと思います。それに加えてターボプロップのコイン機、UAVなどの増やすことも検討すべきです。今の予算規模で何が必要で、何ができるのか、それはいつまでに実現すべきか。

それを今一度考えて航空隊のポートフォリオを練ったほうがよろしいかと思います。

Japan In Depthに以下の記事を寄稿しました。

European Security & Defence に以下の記事を寄稿しました。
Hitachi wins Japanese bulldozer contract

東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。


編集部より:この記事は、軍事ジャーナリスト、清谷信一氏のブログ 2020年6月2日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、清谷信一公式ブログ「清谷防衛経済研究所」をご覧ください。

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清谷 信一
軍事ジャーナリスト、作家

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